研究課題/領域番号 |
09610113
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
金井 篤子 名古屋大学, 教育学部, 助教授 (80262822)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
|
キーワード | ワーク・ファミリー・コンフリクト / メンタルヘルス / 心理学的考察 / 心理学 |
研究概要 |
現代生活の精神健康を考えるとき、仕事と家庭とのバランスは無視できない問題である。仕事と家庭のそれぞれの要求が両立せず、仕事(家庭)の要求が家庭(仕事)における達成を阻害する状況をワーク・ファミリー・コンフリクトと呼んでいる。これは仕事満足感や家庭満足感、生活全体の満足感を引き下げる効果を持ち、現代人の精神健康に深く関わっていると考えられている。本研究では、ワーク・ファミリー・コンフリクトの定義とその心理学的メカニズムを検討することにより、現代人のメンタルヘルスに及ぼす影響を明らかにし、その個人の立場からの対処または組織の側からの対策についての知見を得ることを目的とした。また、自己理解を促進するため、個人の結果を全体の平均値とともに個人にフィードバックする試みも実行された。本研究において得られた主な知見は以下の通り。まず、ワーク・ファミリー・コンフリクトが仕事が家庭生活を阻害する葛藤、家庭・家事・育児が仕事生活を阻害する葛藤、両立しているために時間のないあわただしさを感じざるを得ない葛藤の3因子構造を持つことが明らかとなった。また、共働き男性群と共働き女性軍および男性妻専業主婦群を比較したところ、共働き男性群と男性妻専業主婦との間には尺度得点間の差はまったくなく、むしろ男女間に有意差が見られた。これらのことから、女性が共働きする状況においても、仕事と家庭のあり方に関する心理学的概念において、男女差は引き続き明確であることが言えた。加えて、個人に結果をフィードバックするにあたって、フィードバックの意義、フィードバックされるべき内容、フィードバックの問題点などが検討された。
|