研究課題/領域番号 |
09610122
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
兒玉 憲一 広島大学, 保健管理センター, 教授 (10186702)
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研究分担者 |
内野 悌司 広島大学, 保健管理センター, 助手 (00294603)
中丸 澄子 広島大学, 保健管理センター, 助手 (30034672)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 郊外型キャンパス / 学生の自殺 / 自殺防止活動 / コミュニティ心理学 / ピア・カウンセリング / サポート・グループ / ピア・サポート・プログラム / ピア・サポート・ルーム / 院生相談 / 社会資源 / ボランティア / サポートグループ |
研究概要 |
目的:郊外型キャンパスでの学生の自殺を防止するために、教官コンサルテーション、学生自身による学生相談活動、専門相談窓口による学生相談活動という3タイプの活動の有効性を臨床心理学及びコミュニティ心理学の観点から検討した. 方法:保健管理センター心理相談部門における来談学生事例及び教官コンサルテーション事例を対象に、調査研究及び事例研究を行うとともに、学生ボランティアを電話相談やピア・サポーターとして養成する教育プログラムを開発し、その妥当性や信頼性に関する調査研究を行った。 結果:(1)教官コンサルテーションに関する研究(研究1・2) 教官コンサルテーションが、自殺問題を抱える学生の早期発見・早期対処に有効な介入方法であり、啓発を通して教官や学生に広く受容され活用される相談方法であることが明らかになった。 (2)学生自身による学生相談活動に関する研究(研究3・4・5) キャンパス内電話相談やピア・サポートなどのボランティア活動への学生の関心が高いこと、教育プログラムだけではなく、自然発生的なサポート・グループも学生ボランティアの人格的成長や適応能力の向上を促進することがわかった。 (3)専門相談窓口よる学生相談活動に関する研究(研究6・7・8・9) 学生像が多様化した時代の自殺防止のためには、従来の修学援助やメンタルヘルス対策だけではなく、身体障害学生の支援、ハラスメント相談、破壊的カルトからの救出カウンセリング、さらには急増する院生相談への新たな取り組みが充実強化される必要があることがわかった。 考察:自殺学生の急増という危機に直面した郊外型キャンパスで、学内の潜在的な社会資源をできるだけ多く有効活用するというコミュニティ心理学的な発想で上記の3タイプの活動を行った結果、既逐学生数は減少傾向に転じた。ただし、未逐学生数は依然として多く、予断を許さない状況が続いている。今後も学内で多様な学生相談活動を展開するとともに、学外の社会資源との有効かつ緊密な連携を図る体制を構築する必要があると思われる。
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