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家族ケアリングの構造分析-家族変動論の視点から-

研究課題

研究課題/領域番号 09610162
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関北海道教育大学

研究代表者

笹谷 春美  北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 教授 (00113564)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード家族介護 / ケアリング関係 / 高齢者介護 / 家族変動 / ジェンダー / 家族規範 / ケアリング類型 / インフォーマルケア / ケアリング / 近代家族 / 高令者介護
研究概要

本調査の目的の1つは、家族ケアリングの類型の析出とその分布の把握である。第2に、各々の類型の実態と問題を、家族変動とジェンダーの視角から比較検討することである。調査は、北海道のH市の2つの組織:「ぼけ・ねたきり老人を支える会」の会員および社会福祉協議会のホームヘルプサービスを受けている家族介護者:の182名にアンケート調査を行ない、さらにその中から53名に面接調査を行なった。アンケートの回収は112名、回収率は61.5%であった。以下の知見を得た。
1、家族内地位やジェンダー及び世代の異なる12のケアリング類型が得られた。主要な類型は、娘-母ケアリング22.3%、妻-夫19.7%、夫-妻17.8%、嫁-義母17.8%である。その他、息子-母、娘-父、嫁-義父の類型も数は少ないが析出された。以上から、嫁-義父母という伝統的な介護関係はもはや支配的ではなく多様な類型が拮抗していることが判明した。
2、各類型の特徴。
(夫婦間ケアリング)高齢社会において増加が見込まれる新しい介護関係である。子世代に依存せず、夫婦の愛情や義務に基づく。夫である男性も介護を避けられない。しかし老々介護のため、心身の負担および経済的負担は大である。施設介護に対しての強い抵抗感を持つ。
(娘一実父母ケアリング)介護者および被介護者に最も好まれる新しい介護関係である。とりわけ娘と母は近代家族的親密性、互酬性により結び付いている。夫への遠慮もあるが、概して娘は介護条件の整備を主体的に行なう。公的サービスゃ制度への要求も高い。
(嫁-義父母ケアリング)介護者および被介護者双方に最も好まれない伝統的な介護関係である。家規範や嫁規範に基づく「強制」に結び付いている。夫や規族の嫁介護規範も強いため、家族・親族の援助も少なく、公的サービスの利用も抑制される。長時間・孤独・重介護により介護者の生活が犠牲になりやすい。

報告書

(3件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 笹谷春美: "講座社会学14巻ジェンダー"鎌田とし子他編、東大出版会. 297 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 笹谷春美: "家族介護をめぐる人間関係-夫婦間ケアリングを支える物質的・規範的要因-" 高齢者問題研究. 13号. 123-138 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 笹谷春美: "イギリスにおけるケアリング研究-フェミニズムの視点から-" 女性労働問題研究. 31号. 52-58 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 笹谷春美: "講座社会学14 ジエンダー" 東大出版会, 297 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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