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手話による意味概念の形成が聴覚障害児の聴覚学習にもたらす効果について

研究課題

研究課題/領域番号 09610265
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 教育学
研究機関愛媛大学

研究代表者

高橋 信雄  愛媛大学, 教育学部, 教授 (70132719)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード手話 / 聴覚学習 / 聴覚障害 / 聴覚口話 / 手指利用 / JESP / 意味概念 / 手指の利用 / 最重度聴覚障害 / 聴覚障害児 / 聴覚活用 / 音形 / 人工内耳 / 聴覚補償
研究概要

言語習得前の最重度の聴覚障害児のうち早期から手話を導入して「概念形成」をはかってきた手話導入群と音や口形による「ことばの形」が先行して導入された聴覚口話群において、意味概念構造の拡がりが話しことばの受容と習得にもたらす効果を検討し、以下の結果を得た。
1, 意味ネットワークの複雑さにおける差は、読書力と習得語彙の難しさの2側面からの影響を受ける。習得の容易な単語では言語力の直接の差はないが、習得の難しい単語の場合には著しい差が認められた。すなわち、読書力低得点群ではネットワークの広がりが貧弱で、一意的であった。語用論的にみて、適切な使用は減少傾向にあると推察された。
2, 手指導入群の聴覚の評価は、JANT(日本語数唱検査)や今回再作成したJESP(幼児用日本語知覚検査)と環境音受聴検査を用いて行った。その結果、3つの検査の独自性が確認されたと共に、個人内の聴覚活用の様相を明確にできた。手指利用群においても一定程度の聴取能力を示し、聴覚口話群との明確な質的差異は認められなかった。また、言語能力の向上に伴い、意味概念ネットワークが複雑化するにつれ、音韻構造が明確になる傾向が明らかとなった。それにつれて、発音の明瞭度も改善した。併せて、聴覚的な能力も向上する兆候が認められた。これは、聴覚および視覚的フィードバックが確立するためと考えられた。
こうしたことから、手指による概念構造の確立は、コミュニケーションの成立や聴覚学習における聴覚パターンや音韻の学習に効果的であることが推察される。また、人工内耳によって聴覚を回復した人工内耳装用児においても、手指の併用効果の著しい症例が認められ、意味概念は聴覚学習上にも極めて大きな影響をもたらしていることが明らかとなった。

報告書

(3件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 高橋 信雄: "通常学級に在籍する人工内耳装用児の実態" Audiology Japan. 41巻 5号. 425-426 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Nobuo Takahashi: "Actual Situation of Cochlear Implaned children in Regular School." Audiology Japan. Vol41 No.5. 425-426 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 高橋 信雄: "通常学級に在籍する人工内耳装用児の実態" Audiology Japan. 41巻 5号. 425-426 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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