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日本の伝統芸能における「芸」の伝承に関する教育思想史的考察-日本舞踊家西川鯉三郎の芸道教育の系譜および特色をめぐって-

研究課題

研究課題/領域番号 09610281
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 教育学
研究機関愛国学園大学 (1999-2000)
愛国学園短期大学 (1997-1998)

研究代表者

田中 加代  愛国学園大学, 人間文化学部, 助教授 (90060714)

研究期間 (年度) 1997 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード芸道教育 / 伝統文化 / 伝承 / 踊りのこころ / 稽古 / 間 / 感性の育成 / 大衆性 / 型 / 呼吸 / 感性 / 人間形成 / 情操 / 花 / 極意 / 名人 / 心に伝わる教え / 写実 / 人間ドラマ / 教育的効果 / 芸風 / 浸み込み型教育 / 粋さ / 間(ま) / 修業 / 教育力
研究概要

従来の研究においては、近世儒教教育思想とその思想家の教育者としてのあり方に注目してきたのであるが、近世の教育法を現在も残していると思われるのは、伝統芸能の世界ではないかと思い至った。
そこで本研究では、日本の伝統芸能の中でも、日本舞踊の世界を対象にすることとした。幼時より舞踊に関わってきたことから、外部からの客観的見方とは異なる内部的な考察が可能であると考えたのである。
今日に残る日本舞踊の起源は、近世の歌舞伎舞踊であり、歌舞伎の演目の中に所作事が必ず入るところから、専門の振付師が必要となり、歌舞伎役者を兼ねた振付師が誕生した。彼らは流派を作り家元制度を作って、日本舞踊の指導を職業とした。その一人が四世西川扇蔵であり、その門弟の一人が初世西川鯉三郎である。
二世西川鯉三郎は、名優六代目尾上菊五郎に丹精なる教えを受け、舞踊の才のみならず振付の才を発揮し、また弟子の指導においても、師匠ゆずりの卓抜性を示した。機会を捉えた教え方の妙味があったといえる。
彼の創作舞踊は、古典の良さを基礎としながらも、能や狂言を取り入れ、現代性を加えて劇的な構成を施し、「舞踊劇」という新しいジャンルとなった。舞踊であっても単に形としての振りに終始するのでなく、文学性(ストーリー性)を重視し、菊五郎譲りの写実的で心理的な舞踊劇であった。
すなわち、鯉三郎は日本舞踊の「大衆化」を最も意図したのである。しかしながら、「名人」と言われながらも、鯉三郎の芸や業績に対して、当時の社会的評価は必ずしも高かったとは言えない。真の芸術を正しく評価出来る文化的土壌や国民性を、日本はこれから育成していかなければならない。伝統芸能教育は、これからの生涯学習社会を支え、人々の失われた「感性」を養うことに、大いに力を発揮すべきものと思われるのである。

報告書

(5件)
  • 2000 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (18件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (18件)

  • [文献書誌] 田中加代: "鴨川清作の思想と作品"タカラヅカ・ベルエポック(神戸新聞社出版センター). II. 78-94 (2001)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
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      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中加代: "広瀬淡窓・広瀬旭荘・広瀬久兵衛・咸宜園"日本歴史大事典(小学館). 第3巻. 497-498 (2001)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
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      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中加代: "上田秋成・松尾芭蕉・山本常朝・幸田文・広瀬淡窓"教育名言辞典(東京書籍). 50,77,125,136,513 (1999)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
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      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中加代: "心学"日本古典文学研究史大事典(勉成社). 1069-1072 (1997)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
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      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中加代: "広瀬淡窓・広瀬旭荘・咸宜園・儒林評"日本思想史辞典(ぺりかん社). (印刷中). (2001)

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      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] TANAKA KAYO: "KAMOGAWA SEISAKU'S THOUGHT AND WORKS'"TAKARAZUKA BELLE EPOQUE. VOL II, KOBE SHINBUN PUBLISHING CENTER. 78-94 (2001)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
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      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] TANAKA KAYO: "HIROSE TANSO, HIROSE KYOKUSO, HIROSE KYUBEI, KANGI-EN"JAPAN HISTORICAL ENCYCLOPEDIA. VOL.3, SYOGAKUKAN. 497-498 (2001)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] TANAKA KAYO: "UEDA AKINARI, MATSUO BASYO, YAMAMOTO JOCHO, KODA AYA, HIROSE TANSO"EDUCATIONAL PROVERB DICTIONARY. TOKYO SYOSEKI. 50,77,125,136,513 (1999)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] TANAKA KAYO: "PRACTICAL ETHICS"JAPAN CLASSIC LITERATURE STUDY HISTORY ENCYCLOPEDIA. BENSEISYA. 1069-1072 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] TANAKA KAYO: "HIROSE TANSO, HIROSE KYOKUSO, KANGI-EN, REVIEW ON CONFUCIANIST'S CIRCLE"JAPAN THOUGHT HISTORICAL ENCYCLOPEDIA. PERICAN-SHA (IN PRINTING). (2001)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2000 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 田中加代: "鴨川清作の思想と作品"タカラヅカ・ベルエポック(神戸新聞社出版センター). II. 78-94 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 田中加代: "広瀬淡窓・広瀬旭荘・広瀬久兵衛・咸宜園"日本歴史大事典(小学館). 第3巻. 497-498 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 田中加代: "広瀬淡窓・広瀬旭荘・咸宜園・儒林評"日本思想史辞典(ペりかん社). (予定). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 田中 加代: "鴨川清作の思想と作品"ベル・エポック・タカラヅカ. II(予定). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 田中加代: "「広瀬淡窓」・「松尾芭蕉」・「山本常朝」・「上田秋成」・「幸田文」" 教育名言辞典(東京書籍). (印刷中).

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      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 田中加代: "「広瀬淡窓」・「咸宜園」・「儒林評」・「広瀬旭荘」" 日本思想史辞典(ぺりかん社). (印刷中).

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 田中加代: "「広瀬淡窓」・「咸宜園」・「広瀬旭荘」・「広瀬久兵衛」" 日本歴史事典(小学館). (印刷中).

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 田中加代: "心学" 日本古典文学研究史大事典(株)勉成社. 1069-1072 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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