研究課題/領域番号 |
09610330
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
木村 茂光 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90134759)
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研究分担者 |
山陰 加寿夫 (山陰 加春夫) 高野山大学, 文学部, 教授 (30158076)
薗部 寿樹 山形県立米沢女子短期大学, 助教授 (10202144)
海津 一朗 (海津 一郎) 和歌山大学, 教育学部, 助教授 (20221864)
吉井 敏幸 之興寺文化財研究所, 主任研究員 (40150148)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 儀礼 / 祭礼 / 民衆統合 / カイト / 黒箱 / 公事 / 荘園 / 高野山 / 村落 |
研究概要 |
本研究では、中世高野山領における儀礼・祭礼を分析対象にして、そこから民衆統合のあり様を検討することを目的としたが、研究の過程で、高野山全体では対象が膨大になることもあって、高野山の膝下に当たる「天野郷」(現在、伊都郡かつらぎ町)に焦点を当てて検討することにした。そして、研究を進める中で、天野地区には[カイト」と呼ばれる小集落が存在し、それぞれのカイトには近世以来の古文書類を伝来している「黒箱」が存在していることが明らかになり、かつ研究分担者の一人である和歌山大学の海津一朗氏が、独自に「天野郷」の耕地・水利等の調査を実施していたこともあって、本研究では、その黒箱所収の古文書の徹底した調査を行うことにした。 したがって、本研究報告は以上のような方針に基づいて、おもにカイト所蔵文書の調査結果である、文書目録と、天野郷に鎮座する丹生都比売神社に所蔵されていた文書の目録を中心に構成されている。これらは、その所在は知られていたが、目録の形で発表されるのはこれが初めてである。その意味でも、本報告書の位置は大きい。一方、事務局を中心に『高野山文書』(大日本古文書)の天野郷関係文書の網羅的な収集を行っていたので、その文書目録も併せて収録した。 カイト文書が450点、丹生都比売神社所蔵文書が133点、『高野山文書』が518点、計約1100点ほどの文書目録が出来上がった。 また、丹生都比売神社の神主家に伝来した「丹生家文書」の目録は、すでに海津氏らの報告書『紀伊国天野郷現地調査報告書』に紹介されていたので、海津氏の許可を得て、それらの三目録も収録することとした。 これらの作業によって、現在判明している「天野郷」関係の文書の概要が、目録の形ではあるが、ほぼ明らかにすることが出来たといえる。これが、本報告書の第二の意味である。
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