研究課題/領域番号 |
09610347
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 皇学館大学 |
研究代表者 |
清水 潔 皇學館大学, 文学部, 教授 (10087736)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 本朝月令 / 新儀式 / 儀式 / 延喜式 / 延喜天暦時代 / 内裏式 / 延喜天歴時代 |
研究概要 |
研究課題を遂行するための基礎的調査として本朝月令、延喜式、新儀式の写本調査を行い、次の成果を得た。 1、 本朝月令の諸本16本の伝来と書写系統を明らかにした。その結果、宮内庁書陵部所蔵九条家旧蔵本と尊経閣文庫所蔵旧金沢文庫本の二本が中世に遡る古写本であり、とりわけ九条家旧蔵本が鎌倉時代に遡る最古写本であり、近世の諸写本の祖本とみられること、近世の諸写本は二系統に分かれること、しかし今日流布する群書類従本はその二系統のいづれとも異なる字句の異同を示しており、しかも明らかに訂正を必要とする字句が散見し、改めて校定し直す必要があることを確認した。 2、 上記の点を踏まえ、本朝月令の校定本を新たに作成した。これによって本朝月令に引用されている平安時代中期までに存在した典籍の本文校定及び逸文蒐集に貢献するであろうし、儀式行事の成立と由縁を考察する上により正確な資料を提供することになろう。 3、 延喜式の頭注標目「弘」「貞」「延」のうち、少なくとも金剛寺本中務省式にみえるものは、信頼してよいと考えられる。 4、 新儀式の8本の写本を調査したが、いづれも近世の写本であり、今のところ新たな知見を加えるまでには至らなかった。 個別の儀式行事そのものについては、宇多天皇朝の成立と説かれる「元旦四方拝」、延喜式成立前後、光孝天皇朝には成立していたと説かれる「一代一度の仁王会」は、いづれも既に嵯峨天皇朝の弘仁式段階で宮廷儀礼として成立していたことを明らかにした。その他、延喜天暦期の儀式行事の実態を把握するために、当該期を中心とした関係記事を編年的に整理して、今後の研究の基礎的データを蓄積した。
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