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15〜18世紀における中国の首都北京の社会史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09610361
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 東洋史
研究機関山形大学

研究代表者

新宮 学  山形大学, 人文学部, 助教授 (30162481)

研究期間 (年度) 1997 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード北京遷都 / 洪武帝 / 北京シムテム / 靖難の役 / 北京 / 通州 / 通恵河 / 剥運方式 / 車戸 / 外戚 / 永楽帝 / 北京システム / 南京システム / 国家と社会の乖離
研究概要

本研究では、永楽帝が行った北京遷都の歴史的意義を初期明朝史の中に位置づけるために、洪武帝晩年のいわゆる「北方遷都計画」をめぐる問題を中心に再検討を加えた。
呉〓の研究以来、洪武24年(1391)に行われた皇太子朱標の陝西派遣の事実は、洪武帝自身もその治世の晩年に至るまで北方遷都を企図していたことを示すものと理解されてきた。しかし検討の結果、この時期には、西安に王府を与えられた秦王の政治的過失や太原に王府を与えられた晋王の謀反の告発が行われるなど、王府への赴任から10年を経過して諸王封建体制にもさまざまな問題が生じていたことが明らかとなった。したがって、この皇太子派遣の目的は、首都を南京に置くことを前提として北辺を中心に配置された諸王封建体制の抱える諸問題の調整と北辺防衛の視察にあったと考えられる。
また首都南京の建設過程を検討することによって、洪武24年の段階は、洪武8年(1375)に中都建設が中止された結果、大内宮殿の改建や孝陵の造営もすでに行われて、首都南京全般のインフラ整備が最終段階に達していた時期であり、南京以外の地への遷都が再浮上する可能性も極めて少なかったことを明らかにした。
以上の考察から、靖難の役とその後に続く北京遷都のもつ初期明朝史における歴史的意義は、洪武11年以降に確立しつつあった政治の中心と経済の重心を一致させた南京=京師体制から、両者を分離させる「北京シムテム」に改変することにあったということができる。

報告書

(4件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (16件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (16件)

  • [文献書誌] 新宮学: "初期明朝政権の建都問題について―洪武二十四年皇太子陝西派遣をめぐって―"東方学. 94輯. 12-29 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 新宮学: "明清社会経済史研究の新しい視点"中国―社会と文化. 13号. 371-389 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 新宮学: "北京遷都研究序説(一)"山形大学史学論集. 19号. 25-40 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 新宮学: "呉仲撰『通恵河志』について"CASニュース・レター(慶応義塾大学地域研究センター). 97号. 2-3 (1999)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 新宮学: "15〜18世紀における中国の首都北京の社会史的研究"雨宮学. 136 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 新宮学(共著): "伝統中国の地域像(山本英史編)"慶応義塾大学出版社. 430(11-50) (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ARAMIYA, MANABU: "On the location of the capital of the early Ming government : With a focus on the dispatch of the crown to Shen-his in 1391 (Hung-wu 24)"TOHOGAKU (Eastern Studies). 94. 12-29 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ARAMIYA, MANABU: "A new viewpoint in the social and economic of Ming and Ching china"CHUGOKU-SHAKAI TO BUNKA (China : Society and Culture). 13. 371-389 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ARAMIYA, MANABU: "an introduction of studies on the move to Peking"Journal of History of YAMAGATA UNIVERSITY. 19. 25-40 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ARAMIYA, MANABU: "On Wu-chung's "T'ung hui he chin""CAS NEWSLETTER (Center for Area Studies, KEIO UNIVERSITY). 13. 2-3 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ARAMIYA, MANABU: "A SOCIAL HISTORICAL STUDY OF THE CAPITAL PEKING DURING MIN-CHING DYNASTIES"2000. 1-136

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 新宮学: "呉仲撰通恵河志について"CASニューズレター(慶應義塾大学地域研究センター). 97号. 2-3 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 新宮学: "通州・北京間の物流と在地社会"伝統中国の地域像(慶應義塾大学出版会). (予定). 11-50 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 新宮 学: "明清社会経済史研究の新しい視点" 中国-社会と文化. 第13号. 371-389 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 新宮 学: "北京遷都研究序説(一)" 山形大学史学論集. 第19号. 25-40 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 新宮学: "初期明朝政権の建都問題について・洪武二十四年皇太子陝西派遣をめぐって・" 東方学. 94輯. 12-29 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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