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「説得」の役割-4世紀ローマ帝国における皇帝・有力者・司教の関係の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09610378
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 西洋史
研究機関東北大学

研究代表者

松本 宣郎  東北大学, 文学部, 教授 (60011368)

研究期間 (年度) 1997 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード説得 / 古代都市の衰退 / 司教 / 古代末期 / 修辞学 / 社会史 / 末期ローマ帝国 / キリスト教徒
研究概要

1.「説得」の現象とその含意するところを、ギリシャ・ラテンの諸史料より探り出す作業を継続して行った。9年度は、主として本研究が主対象とする4世紀社会の前段階として、2〜3世紀の、非キリスト教史料に重点をおいたが、10年度は3〜4世紀のキリスト教史料を取り上げ、関連する研究文献の購入、検討を踏まえつつ、教父キプリアヌス、テルトゥリアヌス、ラクタンティウス、エウセビオスらの著作を研究した。そこから、キリスト教教父たちが、古典時代以来のギリシャ・ラテン文学の伝統を重視し、キリスト教弁証を伝統的な「説得」のスタイルで行おうとしたことを推定できた。
2.ローマ帝国社会と初期キリスト教徒の関係、特に後者がギリシャ・ローマの都市社会の影響を深く受け、自らをその一員と位置づけていたことを、政治・社会・分化の面でもあとづけることを試み、関連文献を検討した。キリスト教徒が帝国社会において特殊で独特なものを示したことが明らかになると共に、都市の文化・慣習を共有しようとしたことをも推測した。
3.キリスト教徒の中で最も「説得」と深く関わったのは、教父と司教であったが、10年度は幸い米国プリンストン大学P.ブラウン教授が来日し、司教の果たした社会的な役割についての研究交流を行うことができた。また11年度にも、来日した連合王国オクスフォド大学前講師B.レヴィックと、ローマ帝国社会史に関する研究交流と情報交換を行った。
4.設備備品費により、Analecta Bollandianaのバックナンバーなど、初期キリスト教史・ローマ帝国社会史に関する多数の文献資料を購入できた。また上記外国人学者のみならず東京・京都等の大学研究者と活発な研究交流を実現できた。
5.研究の成果は、なお4世紀の時代の司教と説得の問題については十分とは言えないが、先立つ時代についての成果は別紙のように4編の論考として公表した。また日本基督学会及び日本西洋史学会において口頭発表を行っている。

報告書

(4件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (18件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (18件)

  • [文献書誌] 松本宣郎: "初期キリスト教における司教"土戸清・近藤勝彦編『宗教改革とその世界史的影響』. 教分館. 241-256 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 松本宣郎: "ローマ社会史から見た初期キリスト教"『歴史と地理』518<世界史の研究>. 518-177. 1-12 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 松本宣郎: "R.Sark, The Rise of Christianity"『西洋古典学研究』. XLVIII. 139-142 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 松本宣郎: "ローマ帝国のキリスト教化-地域からの考察-"松本宣郎・山田勝芳編 山川出版社『信仰の地域史』. 38 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 松本宣郎: "初期キリスト教論"岩波講座『世界歴史7ヨーロッパの誕生4-10世紀』. 25 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] MATSUMOTO, NORIO: "BISHOPS IN EARLY CHURCH"K. TSUCHIDO & K. KONDO EDD., REFORMATION AND ITS EFFECTS TO THE WORLD, TOKYO 1998. 241-256

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ID: "CHRISTIANIZATION OF ROMAN EMPIRE : FROM THE VIEWPOINT OF REGIONAL STUDIES"N. MATSUMOTO & K. YAMADA EDD., REGIONAL HISTORY OF RELIGIONS, TOKYO 1998. 258-295

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ID: "EARLY CHRISTIANITY"IWANAMI'S WORLD HISTORY VOL. 7, BIRTH OF EUROPE, 4-10 CENTURIES, TOKYO 1998. 187-211

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ID: "SOME PROBLEMS ON SOCIAL HISTORY OF EARLY CHRISTIANITY"HISTORY AND GEOGRAPHY -STUDIES ON WORLD HISTORY 518-177, TOKYO 1998. 1-12

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ID: "A REVIEW ON R.STARK, THE RISE OF CHRISTIANITY"JOURNAL OF CLASSICAL STUDIES, VOL.XLVIII, TOKYO. 139-142 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 松本 宣郎: "イタリア-古代ローマから現代ローマへ"NIRA-政策研究. 12・10. 46-49 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 松本 宣郎: "南川高司『ローマ五賢帝』をめぐって(予定)"法制史研究. 50. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 松本 宣郎: "R.Stark,The Rise of Christianity(予定)"西洋古典学研究. XLVIII. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 松本宣郎: "ローマ社会史から見た初期キリスト教" 『歴史と地理』518 <世界史の研究>. 518-177. 1-12 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 松本宣郎: "ローマ帝国のキリスト教化-地域からの考察-" 松本宣郎・山田勝芳編 山川版社 『信仰の地域史』, 38 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 松本宣郎: "初期キリスト教における司教" 土戸清・近藤勝彦編 『宗教改革とその世界史的影響』教文館, 16 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 松本宣郎: "インペリウムの名のもとに-ローマ人が支配した地域-" 辛島昇・高山博編 山川出版社『地域のイメージ』, 39 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 松本宣郎: "初期キリスト教論" 佐藤彰一編『世界歴史』7、岩波書店(未定), (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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