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ヴィクトリア朝末期における「黄禍」論的反応の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09610384
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 西洋史
研究機関富山大学

研究代表者

東田 雅博  富山大学, 人文学部, 教授 (50155496)

研究期間 (年度) 1997 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード文明化の使命 / オリエンタリズム / 他者イメージ / 黄禍 / イメージ / 「黄禍」論 / 逆植民地化 / ジェンダー・イデオロギー
研究概要

本研究は、19世紀イギリスの世紀末に現れた様々な形の「黄禍Yellow Peril」論的反応に注目することから出発した。黄禍論はいうまでもなく中国や日本などアジアを対象とするものであったが、本研究は対象を広げ、この時代に横行した非西欧人種への様々な恐怖や脅威をあおる言説、表象、イメージを「黄禍論的反応」ととらえ、それらが意味するところを探ろうとした。
アジアを対象とする黄禍論については、これまで注目されなかった図像史料や、エンサイクロペディアなどの史料を駆使し、かなりの程度明らかにすることができた。その成果は既に著書『図像のなかの中国と日本』、そして論文「世紀転換期イギリスのアジア認識」として公刊された。
アジア以外の「黄禍論的反応」についてはアフリカ関係の史料、文献を蒐集し、解読した。熱帯で生活するアフリカの人々が温帯でしか生活できないヨーロッパの人々を支配するだろうという言説や、あるいはズールー戦争でその勇猛さを知られるようになったズールーの人々に対する「恐るべき戦士」といったイメージは確認できた。しかし、アフリカの人々が、アジアの人々と同じような恐怖感をヨーロッパの人々に与えていたとは言えない。アジアの人々に対する恐怖感は、アジアの人々が西欧の力の源泉である近代的な学問や科学技術を身に付けることを前提とするものであった。ところが、アフリカの人々にはこうした知的な力はないと考えられていたのである。
今後は、本研究の課題遂行の過程で浮上してきたジェンダー・イデオロギーと非ヨーロッパ世界観との関係を明らかにするとともに、本研究を世紀転換期という時代設定においてさらに深めたいと考えている。

報告書

(4件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 東田雅博: "世紀転換期イギリスのアジア認識"史学研究. 224号. 46-64 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 東田雅博: "図像のなかの中国と日本"山川出版社. 236 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masahiro TOHDA: "British Images of Asia in the Turn of the Century"SHIGAKU-KENKYU. No. 224. 46-64 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masahiro TOHDA: "The Stereotyped Images of China and Japan in Victorian Britain"YAMAKAWA PUBLISHER. 236 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 東田雅博: "世紀転換期イギリスのアジア認識"史学研究. 224号. 46-64 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 東田雅博: "図像のなかの中国と日本-ヴィクトリア朝オリエント幻想" 山川出版社, 233 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 東田雅博: "ヴィクトリア朝英国の中国と日本(仮題)" 山川出版(予定), 220 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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