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認知基盤に基づく文法カテゴリーの対照研究

研究課題

研究課題/領域番号 09610532
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 言語学・音声学
研究機関筑波大学

研究代表者

青木 三郎  筑波大, 文芸・言語学系, 助教授 (50184031)

研究期間 (年度) 1997 – 2000
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード空間 / 時間 / 未来形 / 場所 / 発言 / 発話 / 語り / ディスクール
研究概要

今年度は,文法カテゴリーの対照研究として,昨年に引き続き空間,時間を特にとりあげた。空間と時間は認知基盤として最も重要なカテゴリーをなすからである。まず,日本語とフランス語の空間表現に関して,特に「ところ,場所,場(バ)」に相当する語彙データを収集し,基礎資料を作成した。資料作成の段階で,ドイツ語の語構成との比較が必要となり, 「ラオム,オルト,シュテレ」などのドイツ語関係の語彙も調査の対象とした。空間語彙が単に空間を記述するだけではなく,調査をしたいずれの言語においても文法化現象をおこしていることが明確になった。ただし,文法化のプロセスに一般性があるかどうかは不明な部分が多く,さらに研究を続行する必要がある。
時間カテゴリーに関しては,未来形の表現,序列副詞(まず,はじめに,など)の記述的・理論的研究を行った。特に未来の時間概念の把握形式について,日本語古語の助動詞「む」の用法とフランス語の米来形式(-ra形)の細かな分析の結果,日本語とフランス語ではかなり相違することが明らかになった。序列副詞に関しては,日本語の「まず」の用法とフランス語の「d′abord」の用法の比較を通じて,日本語が極めて主観的な側面を形式化しているのに対し,フランス語ではむしろ文脈の多様性によって主観性を表現していることが明らかになった。なお対照研究の方法論については,琉球大学法文学部(平成10年4月)において発表(講演)し,序列副詞は,メッス大学(フランス)における国際言語学コロキアム(平成11年3月)で発表し,評価を得た。
今年度の研究は,個々の現象に関する問題を深化させたが,そこから一般化をめざす理論的研究は次年度の課題である。

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 青木三郎: "現代フランス語の単純未来形の「多変性」について" 文藝・言語研究 言語篇. 34号. 115-133 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 青木三郎: "文法用語と語学教育(フランス語を中心に)" 専門用語研究. 16号. 15-17 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 青木三郎: "空間と場所 -空間研究のための序章" 空間の文法化に関する総合的研究. 1-22 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 青木三郎: "言語活動のダイナミクス" 東西言語文化の類型論. (予定). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 青木三郎: "『絵画のタイトル』とラベリング" フランス語学研究. 32(予定). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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