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戦後日本の東南アジア政策の形成ー「地域外交」の模索ー

研究課題

研究課題/領域番号 09620060
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 政治学
研究機関筑波大学

研究代表者

波多野 澄雄  筑波大学, 社会科学系, 教授 (00208521)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード東南アジア / 日本外交 / 地域主義 / コロンボ計画 / アジアアフリカ会議 / 外務省 / アジア
研究概要

本研究の目的は、講和条約から1965年のベトナム戦争本格化までの日本の東南アジア政策の再形成過程を主にリージョナル(地域)レヴェルにおいてとらえようとするものである。具体的な分析対象としては、最初の地域レヴェルの外交経験であったのコロンポ計画への加入問題(1954年)、エカフエ(ECAFE)加人間題(1955年)およびアジア・アフリカ会議参加問題(1955年)であつた。主に日本外務省の戦後公開記録と英米の公開外交記録を活用し、とくにコロンポ計画参加問題についていくつかの論文を発表した。新たな知見として、独立後のアジアをめぐる日本の「地域外交」は、二つの路線が存在していだことが確認できた。すなわち、一つの有力な路線が、「日米協力による東南アジア開発」に始まり佐藤政権の東南アジア開発閣僚会議等に連なって行く、アメリカの対アジア冷戦戦略に加担する「反共経済圏」路線であったとすれば、政治的立場を異にするSEATO加盟国とコロンポ諸国が共存するコロンポ計画への加入は、賠償問題の未決が東南アジア政策の再構築を妨げるなかで、南アジアを含む広義の「東南アジア」地域を対象として現実的で、柔軟な経済協力の可能性を探ろうとする路線であった。この路線は広義の「東南アジア」に対する多様なアプローチの可能性が含まれていたが、ペトナム戦争の本格化がそうした可能性を閉ざしたのである。例えば、ベトナム戦争の本格化(1965年)を境に日本のアジア援助政策はビルマ以東が中心となり、南アジアは広義の「東南アジア」から分離されて行くのである。

報告書

(3件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 波多野澄雄: "アジア太平洋の「地域主義」と日本"H・クラインシュミットほか編「国際地域統合のフロンティア」. 採光社. 175-208 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 波多野澄雄: "戦時外交と戦後構想"細谷*孝ほか編「太平洋戦争の終結」. 柏書房. 3-30 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 波多野澄雄: "戦後日本のアジア外交"斎藤元秀偏「東アジア国際関係のダイナミックス」. 東洋経済新報社. 210-238 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 波多野澄雄: "戦後日本の外交における東南アジア"国際シンポジウム「戦後日本・東南アジア関係」提出論文. 早大アジア太平洋研究科主催(刊行予定). (2000)

    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 波多野澄雄: "Japan's "New Deal" for Asia : Bureacratic Influence over Asia Policy in 1943 and Beyond." Journal of Japanese Studies. 発表予定. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 斎藤元秀(編): "東アジア国際関係のダイナミズム" 東洋経済新報社, 190 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 波多野澄雄: "戦時外交と戦後構想" 太平洋戦争の終結(東京大学出版会). 3-30 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 波多野澄雄: "戦後日本のアジア外交" 杏林大学社会科学部プロジェクト提出. 98年1月(予定). (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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