研究課題/領域番号 |
09630011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済理論
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
出井 文男 神戸大学, 経営学部, 教授 (90093541)
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研究分担者 |
多和田 眞 名古屋市立大学, 経済学部, 教授 (10137028)
矢野 誠 慶応大学, 経済学部, 教授 (30191175)
菊地 徹 神戸大学, 経済学部, 講師 (40263363)
中西 訓嗣 神戸大学, 経済学部, 助教授 (20237324)
下村 耕嗣 (下村 和雄) 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (60116217)
古沢 泰治 横浜国立大学, 経済学部, 助教授 (80272095)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 規制緩和 / 国際収支 / 国際貿易 / 貿易収支 |
研究概要 |
本語究の課題である、規制緩和の国際的影響に関する理論的研究、に沿ってこの2年間研究を行ない、2編の論文を研究成果として得た。 第1論文、矢野誠“Trade Imbalance and Domestic Market Competition Policy"は、規制緩和と国際収支の関連を明らかにするため、動学的貿易モデルの構築を目指した。このような目的に則したモデルを作るためには、規制が課される国内市場と貿易収支の分析を可能とする国際市場のモデルが融合されなくてはならない。国際収支の問題を扱うためには動学的モデルが必要とされるため、モデル構築上とくに注意されるべき点は,二つの市場を明示的にモデルに埋め込みながら、モデルを十分に単純化し,分析可能性を保たねばならない点にある。こうした点に考慮しながら,いくつかの動学的国際貿易モデルが構築され、分析された。とくに,国内市場の非競争性がその国の貿易収支の黒字に貢献する傾向がある点が明らかにされたことが、特筆されるべき結果である。 第2論文、矢野誠、出井文男“A Trade Model with Vertical Production Chain and Competition Policy in the Downstream Sector"は、日本が諸外国から、国内市場が非競争的であり、それが外国製品の参入を困難にしている、と批判されてきたことに対して理論的説明を与えようとしたものである。このような批判に関して経済理論的な説明は従来なされてこなかったが、この論文により、国内市場の非競争性が外国に悪影響を与えることが明らかにされている。国内向市場の非競争性が近隣窮乏化政策として動くというのが、この論文の結果である。
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