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イギリス経済停滞の史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09630085
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 経済史
研究機関学習院大学

研究代表者

湯沢 威  学習院大学, 経済学部, 教授 (70017549)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードイギリス / 経済衰退 / 国際競争力 / ジェントルアン資本主義 / 海外投資 / 新産業 / 国有化 / 民営化 / ジェントルマン資本主義 / 旧産業 / ジェントルマン・キャピタリズム / 鉄道業
研究概要

本研究はイギリス経済停滞を歴史的に解明しようとするものであるが、このテーマについてはこれまで夥しい数の研究が存在する。その中でも、制度論的研究、イギリスにおける反産業的文化論、植民地の存在から説明するもの、先進国としての宿命論、ジェントルマン資本主義論などが主なものであるが、ここではそれらの主張を比較検討しつつ、イギリス経済の特質を明らかにした。まず、イギリスの工業化は、国際経済との緊密な関係の中で行われた。産業革命の中心産業である綿業の原料が100%輸入に依存していたことに象徴されるように、イギリスの工業化は国際経済との関係を抜きには成り立たなかった、と言える。また国内的には、ケイン=ホプキンスが主張するように、イギリス政治経済は、産業革命を経ても、地主貴族層、のちに商業・金融利害関係者が加わった支配層によって管理されており、これがイギリス製造業の国際競争力を著しく低下させることになった。イギリス産業の衰退は、1873年の大不況を出発点として徐々に進行するが、それがハッキリと認識されるようになるのは、第1次世界大戦後からである。とくにアメリカとの経済力格差は明瞭になる。戦間期になると、労働党が政権について、議会主義による社会主義の理念を実現しようとする動きが活発となり、それが第2次世界大戦後に、福祉社会の実現と基幹産業の国有化となって花を開くことになる。福祉社会や国有化がイギリス経済にとってどのような意味を持つかは議論が分かれるところであるが、弱者救済、富の再配分、資源の有効利用という点では、一定の効果があったものの、経済全体の活性化には役立たなかった。戦後政治経済の流れを一新したのが、サッチャー革命である。しかし、イギリス製造業の活性化には限界はあるものの、金融・商業を中心としたイギリス経済の復興には一定の貢献を果たすことになった。

報告書

(3件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 湯沢威: "国際比較・国際関係の経営史(分担執筆)"名古屋大学出版会. 17 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 湯沢威: "イギリス100年の政治経済学(仮)(分担執筆)"ミネルヴァ書房. 26 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] TAKESHI YUZAWA: "ANGLO-JAPANESE ECONOMIC RIVALRY IN INTER-WAR PERIOD, in HIDEMASA MIRIKAWA AND TSUNEHIKO YUI (ED.), KOKUSAI HIKAKU KOKUSAIKANKEI NO KEIEISHI (INTERNATIONAL COMPARISON INTERNATIONAL BUSINESS HISTORY)"NAGOYA DAIGAKU SHUPPANKAI. 344-360 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] TAKESHI YUZAWA: "NATIONALISATION AND PRIVATISATION, in MASAHARU HATTORI AND TAMOTSU NISIZAWA (ED.), IGIRISU 100NEN NO SEIJI KEIZAIGAKU (ONE HUNDRED YEAR'S POLITICAL ECONOMY IN GREAT BRITAIN)"NAGOYA DAIGAKU SHUPPANKAI DUE. 206-231 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 湯沢威: "国際比較・国際関係の経営史(分担執筆)" 名古屋大学出版会, 344-360 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 湯沢威: "イギリス100年の政治経済学(仮)(分担執筆)" ミネルヴァ書房, 244-269 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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