研究課題/領域番号 |
09630102
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
財政学・金融論
|
研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
柴田 愛子 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (50178901)
|
研究分担者 |
曽山 典子 天理大学, 教養部, 専任講師 (50309522)
岡村 誠 神戸市立外国語大学, 教授 (30177084)
森 徹 名古屋市立大学, 経済学部, 教授 (60134160)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | いじめ / 傍観者 / 実験の経済学 / 進化的ゲーム論 / 公共財 / 傍観者達 / シミュレーション / 制限つき無政府状態 / 良きサマリア人 / いじめの傍観者 / 経済分析 / 進化論的ゲーム論 |
研究概要 |
我々の研究は、法や規則やモラルに反した行為、例えば、いじめが行われている状態を考える。この違反行為を知りながら傍観する傍観者達の行動を進化的非協力ゲームとしてモデル化し、実験で検証した。この理論によれば傍観者が(1)いじめを報告する(2)報告しない(3)確率p^*で報告するの3つの状況はNash均衡である。しかし、3番目の均衡は進化的不安定な均衡(evolutionarily unstable equilibrium)である。そして、日本人大学生を対象とした8回の実験結果から、いじめを排除するサービスは公共財であり、傍観者の生徒からのいじめについての報告が増える条件は、(1)いじめを報告したときの費用(仕返し等)が小さい。(2)生徒がいじめを傍観することから受ける不効用が大きい(3)教師がいじめを取り上げるのに至る必要な最小報告生徒数が少ないことなどが判明した。しかし、最も重要な結論は、(4)クラスの規模が小さくなれば、協力的行動が増え傍観者が減る結果である。この結論は学校のクラスの小人数化政策を支持する。3回の国際学会で報告され、カルフォルニア大学のDaniel Friedmanとイエール大学のShyam Sunderが高く評価した。(論文は英文で投稿中) これらの結果が、日本人に特有なものか否かを調べる為に、現在までに3回の国際混合実験が行なわれた。実験1は関西学院大学(1998.9.24)で、日本とドイツの大学生10名ずつ、実験2はドイツAugsburg大学(1999.9.6)で、日本人大学生10名、ドイツ人大学生8名日本人留学生2名、実験3が天理大学(2000.11.8)で日本、中国、台湾の大学生を40人集めて実施された。その結果、事前協議効果は同国人と外国人に関係なく存在する。また、異なる国籍のメンバーが同一グループを形成する場合、信頼感が薄くなることが判明した。
|