研究課題/領域番号 |
09630109
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
ヘンリク グレーヴァ (グレーヴァ ヘンリク) 筑波大学, 社会工学系, 助教授 (60280905)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | イノベーション / 造船業 / 組織理論 / 経営 / 社会学 |
研究概要 |
本研究は企業のイノベーション戦略や危機における経営戦略、企業の設立、倒産、拡張の関係についての実証分析を行うことを目的とし、戦後日本の造船業の詳細なデータを収集し、研究を行った。 1。 昨年度収集した資料をもとにコンピューター分析可能な形のデータファイルを作成した。これは、(1)企業ファイル、(2)生産設備ファイル、(3)技術採用ファイル(イノベーションファイル)、(4)生産ファイル、(5)業績ファイルの5つに分割されてデータベースにする予定であったが(2)を除いて完成した。(2)については現在も入力中である。 2。 イノベーションの伝播については既存の実証モデルではリスクと業績の関係を示すことに着目していなかっため、新しい実証方法を作った。これは、“The effect of change on performance:Inertia and regression toward the mean"としてまとめ、Administrative Science Quarterly誌において発表予定である。 3。 できあがったデータベース部分により、基本的な分析を行った。その結果(1)の企業のデータは(ライバルが少ないときと多すぎるときは企業の設立が少なく、中間的な数のときに企業が多く生まれるという)密度依存理論を支持すること、(3)のイノベーションのデータは伝播理論を支持することが示された。通常の伝播理論では技術が模倣されて広がるというだけであるが、私は技術革新をするという行為そのものが模倣されることがあり、同じ技術でなくても伝播があるという理論を立てた。これも支持された。(2)のデータベースが完成すれば、上記の論文で作った方法を用いて危機におけるイノベーション戦略と業績との関係を示すことができると思う。
|