研究課題/領域番号 |
09630118
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
高井 透 桜美林大学, 経営政策学部, 助教授 (60255247)
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研究分担者 |
神田 良 明治学院大学, 経済学部, 教授 (90153030)
岩崎 尚人 成城大学, 経済学部, 教授 (80203371)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | アジア企業 / グローバル戦略 / 日本市場 / 戦略行動特性 / ハイブリッド型 / 子会社 / 参入戦略 / トップダウン型リーダーシップ / ハイブリット型 / アジア / アジア型グローバル企業 / イノベーション / 事業ドメイン |
研究概要 |
企業戦略の国際比較では、過度に単純化された図式を用いてることは厳に慎まなければならないであろう。しかし、先進諸国の企業行動と今現れつつあるアジア企業のそれとを比較するために仮説的に類型化を試みるという本研究の位置づけからすれば、敢えてこうした単純化に基づいて比較することもそれなりの価値があるものと思われる。 そこで、アジア企業の戦略行動と、欧米日企業のそれを、「リーダーシップ・スタイル」、「ドメインの設定」、「人材・知識」、「製品市場での優位」、「プロセス技術」、「事業の統廃合」という6つの点から、インセンテイブな事例研究と統計調査で比較得分析してみた。その結果、アジア企業は、欧米型の戦略行動と日本型の戦略行動とを組み合わせて急成長に結びつけていた。アジア企業は後発性を逆手により、先進国の企業である欧米企業や日本企業の戦略行動の長所・短所を分析し、自らの競争優位性を構築しようとしている。 我々はややもすると、アジア企業の後発性故に、彼らが先進国企業の戦略の模倣に終始しているかのように誤解する傾向を持つ。しかし、すでにみたように先進的なアジア企業は、そうした模倣の段階を一歩抜けだし、ハイブリット型ともいうべき新たなグローバル戦略を構築し始めている。成長軌道に再度乗り始めたアジア市場で欧米企業だけでなく、これらアジア企業とも競合しなければならない日本企業にとっては、彼らの戦略行動は自らの長所と短所を再度確認するための鏡であるだけでなく、グローバル競争の新しいルールを確認するための貴重な材料でもある。その意味では、新たなグローバル戦略を模索する日本企業にとっては、アジア企業の戦略行動はグローバル戦略のニューパラダイムを解明するための糸口を提供しているのかもしれない。
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