研究課題/領域番号 |
09630133
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
古賀 智敏 神戸大学, 経営学・研究科, 教授 (70153509)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 国際会計基準 / 会計基準 / グローバリゼーション / 調和化 / 漸進的アプローチ |
研究概要 |
本研究(平成9〜11年度)は、(1)企業活動のグローバリゼーションに対応して、わが国の会計基準と国際会計基準(IAS)とのギャップを把握すること、(2)IASの導入がわが国財務報告の利益数値にいかなるインパクトをもたらすかを理論的・実証的に研究すること、そして、(3)現在急務になっているわが国会計基準の国際的調和化に向lナての具体的方向を解明することを主たる目的とした。 本研究の結果、得られた成果並びに知見はおよそ次のとおりである。 上記(1)の課題に関して、アメリカ、オーストラリアおよび日本についてIASとの違いを明らかにし、両者の差異の類型化を行ったうえで、会計基準の調和化の在り方を検討した。そこでは、IASを無条件に導入しようとするのではなく、オーストラリアの調和化モデルに見られるように、それが自国の会計基準の質の向上をもたらすか否かを吟味することが重要である。 上記(2)の課題に関して、アメリカ会計基準の導入がわが国会計基準による利益数値にどのような影響をもたらすかを、日本企業について調査を行った。その結果、日本基準による利益額の保守的傾向は、保険・リース等の金融業界において特に顕著であることが判明した。 最後に、上記(3)の課題に関して、世界11ケ国の企業(858社)を対象としたアンケート調査結果の分析を踏まえて、IAS導入にあたって「漸進的アプローチ」を採るべきこと、そして、既存の会計基準についてIASとのギャップの見直しを図りつつ、新たな会計基準策定に向けて、わが国サイドからの強い情報発信が特に重要であるとの提言を行った。 以上の研究成果の一部は、既に『会計基準のグローバル化戦略』(五十嵐則夫氏との共著、平成11年7月、森山書店)として公刊され、学会誌など3つの雑誌の「書評」で取り上げられた。
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