研究課題/領域番号 |
09640005
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
|
研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
高瀬 幸一 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (60197093)
|
研究分担者 |
白井 進 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (30115175)
瓜生 等 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (10139511)
板垣 芳雄 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (30006431)
武元 英夫 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (00004408)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 数論 / 保型形式 / 保型表現 / テータ級数 / ヴェイユ表現 / アーベル多様体 / ヤコビ多様体 / ヤコビ形式 / 概均質ベクトル空間 / Weil表現 / データ級数 / ブエイユ表現 / ヤゴビ形式 |
研究概要 |
(1) Weil表現を応用して、古典的によく知られていたJacobi形式と重さ半整数のSiegel保型形式との対応を、表現論の立場から再構成し、精密化した結果を証明した。成果は論文「On Siegel modular forms of half-integral weights and Jacobi forms」(The Transactions of A.M.S.351(1999)pp.735-780)に発表した。 (2) Sp(n,R)のL2(R^n)上のWeil表現をreductive dual pair(U(n),U(1))に制限したときの既約分解を詳細に研究して、Hermite多項式の多変数への二通りの一般化を与えた。K=U(n)としたときのL^2(R^n)のK-type vectorとして、古典的なHermite多項式の積が得られる。これはn次元調和振動子のSchrodinger方程式の変数分離形の完全解を与える。一方、K=U(1)としたときのL^2(R^n)のK-type vectorとして、当該方程式の変数非分離形の完全解が得られる。n=1のときは、これは古典的なHermite多項式に一致する。又K-type vectorとしての自然な性質から古典的なHermite多項式の特有の関係式の多変数への一般化が得られる。これらの成果は論文「K-type vectors of Weil representation and generalized Hermite polynomials」にまとめた。 (3) 所謂theta groupに対してのみ知られていたWeilの一般化されたPoisson和公式を、一般のparamodular groupに対しても成り立つように拡張した。応用として、Riemannのtheta級数の変換公式の表現論的証明を与え、変換公式に現れるunitary行列の表現論的な意味を明らかにした。更に、整係数二次形式に付随した調和多項式付きのtheta級数のSiegel full modular groupに対する変換公式を与えた。これらの成果は論文「On an extension of generalized Poisson summation formula and its applications」にまとめた. (4) Siegel cusp formの次元公式に関するT.Shintaniの結果(東大紀要22(1975)pp.25-65)を整理して、Q上定義された半単純代数群に適用して、可積分表現に対応する保型形式の次元公式と、Q上定義された極大放物的部分群から生ずる放物型概均質ベクトル空間のゼータ関数の特殊値の間に密接な関係があることが判った。更に、可積分表現のspherical trace functionのFourier変換と放物型概均質ベクトル空間の開軌道の間に興味深い関係があるらしいことが判った。これらの成果の一部は「整数論オータムワークショップ報告集」に発表する。
|