研究課題/領域番号 |
09640034
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
尾角 正人 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (70221843)
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研究分担者 |
中島 俊樹 上智大学, 理工学部, 講師 (60243193)
小川 知之 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (80211811)
国場 敦夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70211886)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | アフィンリー環 / 量子群 / 組合せ論 / アフィンリ一環 |
研究概要 |
アフィンリー環の数理物理学における重要性は論をまたない。我々はこのアフィンリー環(あるいは量子アフィン代数)の表現論の研究を組合せ論的な観点から行なってきた。 1. デマズール加群とパス 量子アフィン代数には完全結晶と呼ばれるものが存在し、可積分表現の結晶基底が完全結晶の半無限テンソル積(パス)で表される。一方、デマズール加群という可積分表現の有限切断ともいうべきものもある。我々は一般的な状況のもとでデマズール加群がテンソル積の構造を持つための判定条件を導いた。また、現在知られているほとんどの完全結晶でこの判定条件が実際に満たされていることを確認した。 2. フェルミオン的公式 アフィンリー環の指標のマイナスサインを含まない表示をフェルミオン的表示という。我々はアフィンリー環のタイプがA型で表現の最高ウェイトがlΛ_0の時にストリング関数や分岐関数のフェルミオン公式を証明した。また、一般のねじれのないアフィンリー環について、古典制限パスの1次元状態和のフェルミオン的公式を予想した。これを証明することは今後の大きな課題である。 3. 可解格子模型 国場らはA型の頂点模型を考察し、その角転送行列のスペクトル分解を実行した。また、XXZ模型のqが1のべき根に相当する場合に量子転送行列の手法を用いてtransverse,longitudinal相関長についての積分方程式を導いた。 4. 近可積分系 小川はKdV方程式に摂動を加えた方程式を考察し、その波数選択性を理論的に理解するためにKdV方程式の周期進行波解の固有関数を利用し、その摂動計算から各波数のスペクトルを決定した。
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