研究課題/領域番号 |
09640042
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
久田見 守 山口大学, 理学部, 助教授 (80034734)
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研究分担者 |
飯寄 信保 山口大学, 教育学部, 講師 (00241779)
片山 寿男 山口大学, 理学部, 教授 (00043860)
吉村 浩 山口大学, 理学部, 講師 (00182824)
菊政 勲 山口大学, 理学部, 助教授 (70234200)
大城 紀代市 山口大学, 理学部, 教授 (90034727)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 正則環 / 単純環 / 射影加群 / ダイレクト・ファイナイト性 / ユニット正則環 / 比較可能公理 |
研究概要 |
この科学研究では、有限性をみたす正則環として代表的な、弱比較可能単純ユニット正則環及びsー比較可能な正則環について、(A)その環上の射影加群のダイレクト・ファイナイト性の判定(B)ダイレクト・ファイナイト射影加群の有限個の直和はダイレクト・ファイナイトとなるか((DF)性)というダイレクト・ファイナイト性の直和への移行問題(C)射影加群の部分加群全体の集まりSubP(R)に対して(DF)性又は、(DF)性より弱い性質special(DF)性は、成立するか((B)の一般化)という諸問題の解決を目指すことにあった。 初年度は、単純ユニット正則環に焦点を絞り、上記の問題に対して以下の結果を得ることが出来た。単純ユニット正則環上の加群M(SubP(R)の元)がダイレクト・ファイナイトである為の必要十分条件は、Mが同型な零でない部分加群の無限個の直和を含まない事を証明し、単純ユニット正則環RがP(R)(射影加群全体の集合)に対して性質(DF)(又はspecial(DF))を持てば、SubP(R)に対して同じ性質を持つを示した。この結果を用いてs-比較可能単純ユニット正則環はSubP(R)に対して性質(DF)を持ち、弱比較可能な単純ユニット正則環はSubP(R)に対して性質special(DF)を持つ事を証明した。 次年度では、sー比較可能な正則環に研究対象を拡げた。sー比較可能な正則環のダイレク卜・ファイナイト射影加群の形を完全に決定し、sー比較可能な正則環及びその剰余環は(DF)性を持つ事を証明した。又、ダイレクト・ファイナイト射影加群の形によりsー比較可能な正則環を3つの型に分類し、それぞれの正則環の例を与えた。これらの結果は著者の2つの論文『On some properties of simple unit-regular rings』(Comm.Algebra)及び、『On regular rings with s-comparability』(発表予定)に掲載されている。
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