研究課題/領域番号 |
09640047
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
市川 尚志 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20201923)
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研究分担者 |
廣瀬 進 佐賀大学, 理工学部, 講師 (10264144)
上原 健 佐賀大学, 理工学部, 教授 (80093970)
三苫 至 佐賀大学, 理工学部, 教授 (40112289)
中原 徹 佐賀大学, 理工学部, 教授 (50039278)
田中 達治 佐賀大学, 理工学部, 教授 (80039370)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 代数曲線 / 周期積分 / テータ関数 / ソリトン方程式 / モジュライ空間 / 保型形式 / タイヒミュラー基本亜群 / ガロア作用 / 一意化 / フュージング・ムーヴ / リーマン面 / ショットキー群 / p進解析 / テ-タ関数 |
研究概要 |
1. アルキメデス的及び非アルキメデス的局所体上の代数曲線に関するショットキー及びマンフォード一意化理論を基礎環が有理整係数形式巾級数環の場合に統合して拡張し、任意の退化代数曲線の変形を有理整数環上のパラメーター空間の上で具体的に構成した。またこの変形の微分形式と周期積分の計算方法を与えた。 2. 1での考察に基づき、局所体上の無限種数解析曲線を無限生成ショットキー群による一意化として構成し、その微分形式と周期積分の表示を与えた。この応用として、p進体上の無限種数解析曲線のテータ関数がソリトン方程式の一つであるKP方程式の解を導くことを示した。 3. 1の結果を用いて、代数曲線のモジュライ空間上の保型形式(タイヒミュラー保型形式)、すなわちタイヒミュラー空間上の保型関数で特に有理整数環上定義されるものの性質を調べ、それらのなす環が有限生成になることを示した。さらに種数が2と3の場合に、その環の構造をジーゲル保型形式のなす環を用いて記述した。 4. 1の結果を用いて、代数曲線の異なる退化に関するパラメーター相互の比較を有理整数環上の形式幾何のカテゴリーで行った。これにより(代数的)タイヒミュラー基本亜群の生成元の一つであるフュージング・ムーヴを数論的に自然な形で構成し、フュージング・ムーヴへの有理数体上の絶対ガロア群の作用を記述することができた。これはグロタンディークによる予想への部分的解答を与えるものである。 5. 実2次体の3-イデアル類群の計算アルゴリズムを発展させ、2-イデアル類群の階数が大きい虚2次体の例を構成した。またある無限系列の4次体の単数群の構造及び部分体との類数関係式を、ベーカーの手法を援用して求めた。 6. 代数幾何符号の線形部分空間としての基底を、グレブナー基底による方法とは違う簡明な方法で構成した。また代数関数体のアルチン・シュライヤー拡大から導かれる優良な代数幾何符号の列について考察した。 7. 一般の種数の3次元ハンドル体について、その写像類群の表示をメリディアン円盤のイソトピー類のなす可縮な複体を用いることにより求めた。
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