配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
本研究は,平成7〜8年度に行われた研究「ゼータ関数族の非コークリッド構造」(課題番号07640072)の成果をふまえて,その拡張をめですものであった。前研究においては,リーマンゼータ関数と一変数保型関数の直接的関係,つまり算術的に定義されたフックス群(より具体的にはモジュラー群あるいはそのHecke合同部分群)についての保型形式との正確な関係を定めた。本研究においては,当然に予想される一般のゼータ関数と一般の保型形式との極く本質的関係につき,その第一歩として,ガウス数体のデデモント・ゼータ関数につき考察をすすめた。この特殊化は,構造上の単純さのみではなく,一変数の場合と比較して,決定的にことなる環境について考察を求められるものであった。結果としては,Lie群としてのSL(2,C)の(保型)ユニタリ表現をそのきわめて具体かつ詳細な構造において援甲さねばならなかった。ユトレヒト大学教授R.W.Bruggeman氏の強力な協力を得て,すくなくともガウス数体の場合については完全な解決を得ることができた。つまり,Kuznetsov和公式の複素化,デデキントゼータの千葉平均の完全スペクトル分解を定めるこそが出来,当初の目的を達成した。
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