研究概要 |
平成9年度においては、HamiltonやHuiskenによるcurvature flowを用いた曲面の変形を利用して、全曲率の変化を調べた。その結果、副産物として、ユークリッド空間の極小部分多様体についてのBernstein型の定理を証明することができた。 定理1u=(u_1,...,u_p):R^n→R^pのグラフがR^<n+p>の極小部分多様体であって、そのnormal connectionがflatであるとする。もし √<det(g_<ij>)(x)>=o((|x|^2+|u(x)|^2)^r) for 0 <∃_r<1/2 が成り立てば、各u_k,は一次関数になる。 平成10年度においては、高次の平均曲率が0の超曲面について、Hoffman-Meeks型のhalf space theoremを証明することができた。M^n⊂R^<n+1>を超曲面とする。k次の平均曲率H_K,をH_K,=Σ_<i1><...<_<ik> λ_<i1>・・・λ_<ik>定義する(ここでλ_1・・・,λ_nはMの主曲率である)。kを奇数とする。M上の各点で∂/(∂λ_i)H_k>0 for ∀_iが成り立つとき、Mをelliptic typeと呼ぶ。kが奇数なのでelliptic typeかどうかは、単位法線ベクトルの取り方によらない。 定理2kを奇数、nを整数とし、1【less than or equal】k<n【less than or equal】2kをみたすとする。もしM^n⊂R^<n+1>がproperly immersed elliptic type complete hypersurfaceでH_k=0をみたすならば、Mはユークリッド空間のどの半空間にも含まれることはない。
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