研究分担者 |
幡谷 泰史 山口大学, 理学部, 助手 (20294621)
佐藤 好久 山口大学, 教育学部, 講師 (90231349)
中内 伸光 山口大学, 理学部, 助教授 (50180237)
渡辺 正 山口大学, 教育学部, 教授 (10107724)
加藤 崇雄 山口大学, 理学部, 教授 (10016157)
宮澤 康行 山口大学, 理学部, 助手 (60263761)
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研究概要 |
Borsuk-Ulamの定理は位相幾何学や大域解析学の分野において重要な定理である。1933年にその証明が発表された古典的な定理であるが,その後,現在に至るまで多くの応用と一般化がなされている。 古典的なBorsuk-Ulamの定理は位数2の巡回群の作用と同変な球面間の写像の存在・非存在についての定理であるが,本研究においてはこれを一般化し,コンパクトLie群Gの線形表現Uの単位球面SUからもう一つの線形表現Wの単位球面SWへの同変写像について考察した。 平成9年度はとくにGがトーラスの場合について考察した。トーラスの表現環の代数的構造より単位球面の同変K環の代数的構造を解明し,この結果を2つの球面間の同変写像の存在・非存在の問題に応用した。これにより古典的Borsuk-Ulamの定理の自然な一般化を得た。古典的なBorsuk-Ulamの定理やこれまでのその一般化が,2つの球面の次元に関する比較のみであったのに対して,本研究においてはある条件の下において2つの単位球面の間に同変写像が存在するためには,一方の球面は他方の球面の部分空間(線形表現に対しては,一方の表現は他方の表現の部分表現)でなければならぬという新しい知見も得た。 平成10年度はGは一般のコンパクトLie群とし,その表現環R(G)の中に定義される線形表現UのEuler類eUに対する代数的考察を通して,SUからSWへの同変写像の写像度についての結果を得た。写像度の決定およびとり得る値の範囲の決定を行った。Euler類そのものについても,それが零でないための必要十分条件を得た。 また,各研究分担者によりこれらの周辺問題に対する多くの関連成果が得られた。
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