研究課題/領域番号 |
09640127
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
川崎 徹郎 学習院大学, 理学部, 助教授 (90107061)
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研究分担者 |
水谷 明 学習院大学, 理学部, 教授 (80011716)
藤原 大輔 学習院大学, 理学部, 教授 (10011561)
黒田 成俊 学習院大学, 理学部, 教授 (20011463)
片瀬 潔 学習院大学, 理学部, 教授 (70080489)
飯高 茂 学習院大学, 理学部, 教授 (20011588)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 極小曲面 / 3重周期的極小曲面 / 結晶群 / 精密画像 |
研究概要 |
空間に埋め込まれた極小曲面が線分を含むとき、その線分に関する対称変換で極小曲面は不変であるか、あるいはそうでなければ、対称移動したものともとの曲面を合わせて、より大きな極小曲面が得られる。空間内にいくつかの線分(辺)をつなげてできる多角形で、平面に含まれないものが与えられたとき、その多角形を境界とする極小曲面が存在することが多い(プラトー問題)。そのような極小曲面が与えられたとき、各辺に関して対称移動し、より大きな極小曲面を得ることができる。さらにその境界に対して対称移動による拡大を繰り返すことができる。与えられた空間多角形が特別の形のとき、このようにして得られる極小曲面には自己交差がなく、3重周期的、すなわち、その合同変換群が格子群を含むとき、になることがある。そのようなとき、この空間多角形を3重周期的極小曲面を生成するという。 空間多角形によって生成された3重周期的極小曲面は、もとの多角形の辺の延長である直線、さらに、その直線の対称変換による像を含む。それらの直線による対称変換は上記曲面を不変にし、合同変換群の部分群を生成する。その部分群は格子群を含み、空間の結晶群になる。結晶群の分類はよく知られているので、このようにして得られる可能性のある結晶群を列挙することができ、そこから、上記曲面に含まれる直線族を分類することができる。それらは35種類に分類される。 上記曲面を生成する空間多角形はこの直線族に含まれる線分からつくられるサイクルである。それは任意のサイクルでなく特別の条件を満たすものであるが、それらを数え上げ、21種類の空間多角形を得た。以上により、3重周期的極小曲面を生成する空間多角形はこの21種に限ることがわかった。
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