研究分担者 |
前田 吉昭 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40101076)
利根川 吉廣 (利根川 吉広) 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (80296748)
田村 要造 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (50171905)
鈴木 由紀 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (30286645)
伊藤 雄二 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90112987)
|
研究概要 |
Γ(離散)群,Mを微分可能多様体Mとしたとき,ΓからMの微分同相群Diff(M)への準同型をΓのMへの(滑らかな)作用と言う.与えられた群Γおよび微分可能多様体Mに対し,ΓのMへの作用全体A(Γ,M)を記述せよ-これが群作用の理論の主要問題のひとつであり,しいては本研究の最終目的でもある.とくにこの作用全体の空間A(Γ,M)が適当な意味で「小さい」ことを主張するような結果を,(広い意味での)群作用の剛性と呼ぶ. 〈不変幾何構造〉群作用の剛性問題に対するひとつのアプローチとして,与えられた群作用に関し不変な幾何構造を見いだすことにより群作用の剛性を示す,という方法が考え得る.この方法が実際に適用できる例を新たに見いだした. 〈葉層化多様体上の大域解析〉群作用の剛性はしばしばある葉層化多様体上の大域解析学的な問題に帰着される.そこでとくにある種の葉層化た様態に対し,その接ラプラシアンのスペクトルの特徴に関し部分的な結果を得た. 〈微分同相群の無限次元等質空間における幾何・トポロジー〉微分可能多様体に対し,その微分同相群を考える.この微分同相群が推移的に作用するある種の無限次元等質空間のトポロジー・幾何に関する考察を,群作用に対する剛性問題を念頭において行った. この他に研究分担者による研究成果として,ある無限次元空間内の無限次元極小曲面の研究,Yang-Mills勾配流のblow-upに関する研究(以上前田),スピンシステムの流体極限(鈴木),ある種の自由境界値問題に対する正則性定理の証明(利根川)などがある.
|