研究課題/領域番号 |
09640144
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
三浦 康秀 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (20091647)
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研究分担者 |
大西 良博 岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (60250643)
尾台 善孝 岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (10204215)
石川 洋一郎 岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (80004000)
石川 明彦 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (00084377)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 行列順序ヒルベルト空間 / 自己共役錐体 / 完全正値写像 / ノイマン環の型 / 作用素不等式 / ノイマン環 / 不等式 |
研究概要 |
作用素環の代数構造がどれくらいその下のヒルベルト空間の構造に反映し合うかという問題を解決するため、自己共役錐体の族を持つ行列順序ヒルベルト空間上の完全順序同型および完全直交分解同型の概念を導入した。行列順序ヒルベルト空間は完全正値写像の議論ができ、非可換な順序を記述するのに適している。この研究において、ヒルベルト空間上の完全正値射影はノイマン環の条件付き期待値を誘導し、完全順序同型はノイマン環の同型を構成できることを示した。これらの議論を基礎にして自己共役錐体による環の型との関係を調べ、有限型ノイマン環の行列順序標準形を特徴付けた。 また、ヒルベルト空間上の作用素に対して自己共役錐体による順序の概念を導入した。この順序は通常の作用素の順序とは違い、積に関する両立性が特長である。この順序に関する不等式の基本的な性質を明らかにし、有限次元可換ノイマン環に付随する自己共役錐体による順序に関して算術幾何平均の不等式のシャープ化を行った。 さらに、幾何学および数論においていくつかの結果を得た。ひとつは球面定理とデーンの補題との関係を調べたものである。次に代数体の有限次ガロア拡大の相対単数群のランクの計算を行った。すべてのアーベル部分群がサイクリックであるような有限群を決定することが必要になる。また円分多項式の解による完全弾性的衝突における孤立波に関する系を簡明に記述した。最後に指数関数や円分体に虚数乗法を持つ楕円函数の周期等分値の積を与えるEisenstein型の積公式を種数2の特殊な超楕円函数に対して一般化したGrantの仕事をさらに一般化し円分型とよばれる代数曲線に付随する超楕円函数ならいつでも適用できる方法で種数3までの場合を例にとつて構成した。
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