研究課題/領域番号 |
09640165
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
斎藤 吉助 新潟大学, 理学部, 教授 (30018949)
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研究分担者 |
渡辺 恵一 新潟大学, 理学部, 助教授 (50210894)
羽鳥 理 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (70156363)
関川 浩永 新潟大学, 理学部, 教授 (60018661)
田中 謙輔 新潟大学, 理学部, 教授 (70018258)
泉池 敬司 新潟大学, 理学部, 教授 (80120963)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 作用素環 / 関数環 / 不変部分空間 / subdiagonal環 / Hilbert module / Subdiagonal環 / Nest環 |
研究概要 |
平成9年度-10年度の2年間に、下記のことを念頭において共同研究を行った。作用素論や作用素環において、不変部分空間の構造理論は、関数空間上のHilbert moduleの概念で捉えられるように、この研究には多くの問題が数多く残されている。この研究ではDouglas-Paulsenによる関数環上のHilbert moduleの理論を詳細に考察して、作用素環の中で、特に、自己共役でない作用素環(例えば、subdiagonal環、nest環、CSL環など)の研究において、作用素環上のHilbert moduleの構造と考えて調べることは重要なことである。まず、subdiagonal環の構造について調べた。冨田-竹崎理論を用いて、極大subdiagonal環がモジュラー自己同型群に関して不変であることを示すことにより、極大subdiagonal環の特徴付けを行った。その応用として、B(H)のsubdiagonal環はatomic nestを持っnest環以外にないことを示した。更に、作用素の分解定理として、関数環におけるinner-outer分解の一般化としての分解定理について考察した。一般のsubdiagonal環においては、いつもその分解定理が成立しないが、弱い形の分解定理がいつも成立することを示すとともに、強い形の分解定理が成立するための同値条件を与えた。これらの結果は今後の研究に重要なものであり、多くの発展性を持っている。 関数環の立場からも、L^2(T^2)の不変部分空間の構造、commutatorの性質などの結果やDouglas環の構造について、moduleの立場で考察した。また、代数学や幾何学の研究者の協力により、代数学におけるmoduleの理論の把握に努め、今後の研究に大きな基礎を固めた。 更に、凸解析学における最適化理論や情報理論におけるEntropy理論についても応用を試み、幾つかの成果を得ている。
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