研究課題/領域番号 |
09640170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
小俣 正朗 金沢大学, 理学部, 助教授 (20214223)
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研究分担者 |
後藤 俊一 金沢大学, 理学部, 助教授 (30225651)
田村 博 金沢大学, 理学部, 助教授 (80188440)
藤本 坦孝 金沢大学, 理学部, 教授 (60023595)
一瀬 孝 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (20024044)
林田 和也 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (70023588)
児玉 秋雄 金沢大学, 理学部, 教授 (20111320)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 自由境界問題 / 変分問題 / 非線形偏微分方程式 / 数値解析 / 最小化法 / 超伝導 / 液晶 |
研究概要 |
変分問題の中心課題の一つである自由境界問題の研究を行ってきた。視点としては、変分構造により、解の特異点等「定義域より低い次元の集合」をコントロールしている問題として統一的に捉えている。この特異集合の位置、正則性の理論の構築、数値解析プログラムの作成を行うことが目標であった。研究は補助金のおかげと、研究分担者の協力により、大きな進歩をみせた。 変分汎関数の積分領域が動く自由境界問題では、非線形楕円型の場合で空間次元が2であるとき、自由境界の法線がヘルダー連続であることが示された。また、双曲型の時は、1次元の場合に、初期値と境界値にある種の関係が成り立てば、強い解(自由境界は2階連続微分可能)の構成を行うことができた。さらに、この数値解析法の開発も行い、高い精度が期待できる結果を得た。 また、低温超伝導のモデル方程式であるGinzburg-Landau方程式の数値解析法(楕円、放物、双曲型)の開発も行った。この問題は、vortexと称する渦状の高エネルギーの場所が生ずるのが特徴である。特に、波動方程式では、vortexが粒子のように運動するという結論を得た。我々の用いた手法は、液晶の数値解析にも使用可能である。 以上の成果を、学術誌掲載(予定も含む)5報、国際会議議事録(レフェリー付き)2報、投稿中のプレプリント1報にまとめることができた。 今後の課題として、より高次元の問題への対処、より特異性の高い問題への拡張、安定性の議論などの整備が考えられる。
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