研究課題/領域番号 |
09640195
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
柳 研二郎 山口大学, 工学部, 教授 (90108267)
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研究分担者 |
柳原 宏 山口大学, 工学部, 助教授 (30200538)
岡田 真理 山口大学, 工学部, 助教授 (40201389)
栗山 憲 山口大学, 工学部, 教授 (10116717)
松野 好雅 山口大学, 工学部, 教授 (30190490)
牧野 哲 山口大学, 工学部, 教授 (00131376)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 情報理論 / ガウス型通信路 / 容量 / フィードバック / ガウス型雑音 / 上界 / 平均電力制限 / シャノン理論 / 応用函数解析 |
研究概要 |
情報数理に関連する分野で中心的な位置を占めるものは1948年にC.E.Shannonによって創設され、飛躍的な発展をとげて現在に至っている通信における数学的理論であるといっても過言ではない.この研究ではガウス型の雑音が加法的に加わる場合について、その性質を明らかにすることを目的の一つとしている.今までにフィードバックをもつ離散時間ガウス型通信路において容量は平均電力制限の下で入力情報源と出力情報源との間の相互情報量の上限で定義されることがわかっている.フィードバックをもたない場合の容量は雑音の共分散作用素の固有値と平均電力との間の関係を用いて正確に表現されることはすでにわかっていることである.ところがフィードバックをもつ場合の容量は今まで数多くの研究者によって研究されてきているが、まだ得られていないのが現状である.一般にフィードバックをつければ容量は増加することは明らかであるが、雑音がホワイト型のときには容量は増加しないことが知られている.また雑音がホワイト型でなくてもブロック型ホワイトで平均電力がある値以下であっても容量は増加しないことも著者のひとりによって証明されている.成果としては次の5点が挙げられる. 1. 平均電力が大きい場合に有効な上界を与えた. 2. 平均電力が小さい場合に有効な上界を与えた. 3. 1989年にCover and Pombraによって得られた上界の精密化を得た. 4. 1987年にCoverによって与えられていたconjectureをn=2のときに解決した. 5. フィードバックをもつ場合の容量そのものが満たすある不等式を導き、それを用いて今までに知られている容量の上界の中でもっとも優れた結果を得た. 今後の課題としてはフィードバック容量が平均電力の函数としてconcaveであることを証明することである.
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