研究課題/領域番号 |
09640223
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
山口 勝 東海大学, 理学部, 教授 (10056252)
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研究分担者 |
杉田 公生 東海大学, 理学部, 教授 (60056083)
伊藤 達夫 東海大学, 理学部, 教授 (20151516)
赤松 豊博 東海大学, 理学部, 教授 (00112772)
楢崎 隆 東海大学, 理学部, 助教授 (70119692)
田中 實 (田中 実) 東海大学, 理学部, 教授 (10112773)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 弦の振動 / 波動方程式 / 非柱状領域 / 周期境界条件 / ディオフォントス不等式 / 準周期解 / Reduction Theorem / 回転指数 / ディオファントス近似不等式 / リサージュ境界条件 / 円形膜の振動 / 弦の挙動 / 準同期解 / 一次元波動方程式 / Lissajous境界条件 |
研究概要 |
計画調書の研究目的の欄で述べられた諸問題及び新に提起された諸問題について以下の研究結果を得た。周期的一般に準周期的に動く境界を持つ弦や膜の振動の数学モデルは、周期・準周期境界条件と周期・準周期境界関数を持つ各々1次元・2次元波動方程式のIBVPで記述される。数学的には、主としてこのIBVPの解の挙動が研究の対象であった。 1.2つの境界関数によって定義される単純な合成関数が、解の挙動に対して本質的な役割を果たすことが示された。この関数によって反射特性線による写像が定義でき、条件の幾何学的構造が明らかにされた。 2.上記の関数が周期的力学系をなす場合には、その回転指数が、数論におけるディオフォントス不等式を満たすならば、すべての解が、空間時間双方について準周期的であるという結果が得られた。この結果は、ほとんどすべての境界関数に対して成り立つという意味で画期的である。すなわち、この場合は問題はほぼ解決された。J.Cooperの興味ある結果は例外的(しかしおもしろい!)な場合であることが明らかになった。これに関連して、数論を用いて必要性についても結果が得られている。 3.2.の場合に上記の非柱状領域を、波動作用素を保存しつつ(即ち従来の諸結果のように低階微分の項が現れることなく)柱状領域に変換する写像が発見された。これより、非柱状境界値問題(BVP)の扱いが柱状BVPに帰着される。周期的非柱状領域の場合、困難と思われていた非線形波動方程式の周期解の存在を示すことができた。また方程式が非斉次線形の場合も、すべての解の挙動を示すことができた。 4.上記の関数が準周期的力学系をなす場合はかなり難しい。周期的な場合と対応する結果を得るために、上(下)回転指数という新しい数学的概念が必要とされた。これを用いてReduction Theoremを証明し、これにより対応する結果が得られた。この場合は、境界関数が摂動型である必要があり、この意味で結果は局所的である。 1-4の結果は、膜の振動については、境界が円形で球体称解について研究された。一般の境界の場合は極端に難しい。
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