研究分担者 |
渡辺 寿夫 岡山理科大学, 理学部, 教授 (40037677)
竹中 茂夫 岡山理科大学, 理学部, 教授 (80022680)
中村 忠 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (20069074)
吉田 憲一 岡山理科大学, 理学部, 教授 (60028264)
濱谷 義弘 岡山理科大学, 総合情報学部, 講師 (40228549)
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研究概要 |
研究代表者を中心に,学内における研究分担者(平成9年度8名,平成10年度8名)が課題名の研究を行い,研究成果を10数編の学術論文として発表した.それらの内,主な論文6編を11の項目に記載し,その概要を以下で述べる. [概要] 関数微分方程式と関数差分方程式を中心に,時間遅れをもつ方程式の定性的研究を行った.とりわけ,関数微分方程式に対し,解の安定性との関連で概周期解の存在を論じた.また,Degree理論を応用することにより,拡散項をもつある関数微分方程式が周期解をもつための条件を確立した.一方,線型関数差分方程式に対し,元の方程式の安定性と極限方程式の安定性との関係を調べ,基本解の総和可能性との関連で零解の一様漸近安定性の特徴づけをした.また,相空間における解の表現定理を確立し,有界解の存在や解の漸近同値性を論じた.さらに,時間遅れをもつ方程式を包括するプロセスを扱い,プロセスの安定性と概周期解の存在に関する一般的結果を確立し,関数微分方程式の解の安定性と波動方程式の概周期解の存在に応用した.尚,最近,線形関数微分方程式に付随するある作用素のスペクトルを解析し,関数微分方程式や関数偏微分方程式のある類に属す解の存在に研究を進め,その成果の発表を準備中であることを付記しておく.
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