研究分担者 |
熊谷 悦生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (20273617)
安芸 重雄 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (90132696)
谷口 正信 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (00116625)
磯貝 恭史 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (00109860)
白旗 慎吾 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (10037294)
長井 英生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70110848)
福島 正俊 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (90015503)
|
研究概要 |
三つの研究課題をもうけ研究協力を行い,次のような研究成果を得た. (1) 統計的推定量の情報量損失と情報量幾何学的説明(稲垣,熊谷) 最尤推定量の情報量損失の極限が統計的曲率により表現できることはEfron,甘利により情報量幾何学的に説明された.稲垣・熊谷は尤度関数の円周機構という概念を導入することにより,情報量損失と統計的曲率の関係を具体的に記述し,円周機構の内容を円の中心と半径の算出というアルゴリズム化を行った.また,一般次元の球面モデルにおいて,角度母数の最尤推定量に対する正確な情報量損失を求め,統計的曲率による表現を持つ極限に収束する漸近的挙動について計算した.また,適合度検定に現れる多項分布において,「観測数が5以下クラスは合併して観測値が5以上になるようにした方がよい」といわれて一般命題を,母数の次元の選択についての情報量的接近と赤池情報量基準を適用して説明した.さらに,それらの実効性について比較した.指数型モデルにおける自然母数と期待母数の双対性を利用して,最尤推定量の一致性が指数速度で成り立つことを論じた.指数型モデルのいろいろな定義を統計量と母数量の概念を使って整理し,十分性と曲指数性について論じた. (2) 空間データ解析と時系列解析における推定問題(磯貝,谷口) 空間データのバリオグラムによる回帰問題について検討し,理論セミバリオグラムと経験セミバリオグラムの適合について論じた. 時系列解析における漸近理論や大偏差について論じた.時系列の定常性の検定について研究した. (3) 一般線形回帰モデルにおける推定問題(白旗,安芸) 二項回帰やポアソン分布回帰における連結関数の影響について理論と応用の両面にわたり検討した.数値計算により,ピアソン残差,アンスコム残差,デビアンス残差を求め,それらの安定性について検討した.また,スプライン関数の当てはめに関するセミパラメトリックな方法について研究した.
|