研究課題/領域番号 |
09640275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
三好 哲彦 山口大学, 理学部, 教授 (60040101)
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研究分担者 |
上西 研 山口大学, 工学部, 助教授 (50177581)
岡田 真理 山口大学, 工学部, 助教授 (40201389)
栗山 憲 山口大学, 工学部, 教授 (10116717)
幡谷 泰史 山口大学, 理学部, 助手 (20294621)
中内 伸光 山口大学, 理学部, 助教授 (50180237)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 2次元亀裂 / 破壊力学 / 特異解 / 有限要素法 / 境界要素法 / 偏微分方程式 / 二次元亀裂 / 亀裂 / 数値解析 |
研究概要 |
2次元亀裂の数理モデルがうまく構築できるかどうかは数学が"破壊"を研究対象に出来るかどうかの分かれ目になるほど重要な問題であるが、これまでのところ満足すべき結果は得られていなかった。すなわち、亀裂の進展を表現する法則が定式化されていなかったのである。ここに問題意識を置いて、この2年間研究をおこなってきたが、次のような点で成果があった。 (1) 三好は亀裂先端の曲率が形式的にはリッカチ型の微分方程式を満たすことをみつけ (イ) この方程式の係数には通常の応力拡大係数のほか高次の展開係数も関係すること、 (ロ) 2次の非線形性より亀裂の分岐が取り扱える可能性があること、 (ハ) 亀裂の安定性解析にも利用できること などを指摘した。 (2) 高次の展開係数を数値計算するための公式を導いた。重要なことはこの公式には数値計算上取り扱いが容易である"変位"のみが使用されていることである。 これまで工学上で使用されてきたいくつかのモデルはすべてなんらかの力学的な仮定にもとづいたものであった。われわれのモデルは、変形が線形弾性論に従うという仮定以外には物理的な仮定はおいていない。したがってこのモデルははじめての正確な亀裂モデルに成り得るものである。このモデルの正当性を確かめるためにこの2年間のかなりの部分を数値計算のために費やしたが、不幸にもこのアプローチは成功しなかった。高次の展開係数を精度良く計算するには、通常の有限要素法や境界要素法の精度不足するためである。現在、解析的なアプローチの可能性を検討している。
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