研究課題/領域番号 |
09640278
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 電気通信大学 (1999-2001) 九州大学 (1997-1998) |
研究代表者 |
山本 野人 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30210545)
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研究分担者 |
大塚 寛 九州大学, 大学院数理学研究科, 講師 (30203839)
中尾 充宏 九州大学, 大学院数理学研究科, 教授 (10136418)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 精度保証 / 数値的検証法 / 数値解析 / Newton法 / 固有値問題 / 精度保証付き計算法 / 有限要素法 / 誤差評価 / 丸め誤差 / Navier-Stokes方程式 / 誤差解析 |
研究概要 |
本研究は、精度保証付き算法実用化を計ることを主たる目的とするものであった。4年間の研究期間の間に1.無限次元Newton作用素の最大固有値の精度保証付き計算法 2.対称帯行列の固有値を順位も込めて保証する精度保証法 3.上記の方法の一般固有値問題への拡張 4.不動点方程式の解の局所一意性を数値的に検証する方法 5.Perturbed Gelfand方程式の解曲線の追跡 6.有限要素法の射影誤差評価に現れる定数の精度保証付き算定法 7.Fortran90と4倍精度浮動点演算による丸め誤差の処理法の研究 8.スペクトル法を用いたNavier-Stokes方程式の解の精度保証付き計算 9.区間演算を用いた丸め誤差の影響の追跡 10.有限要素法の近似能力の測定法に関しての研究を行ない、それぞれ成果を得た。 これらのうち、4.と2.が理論的な基礎を与える研究で、1.および6.はこれらを用いて得られる結果のうち応用上特に重要となるものである。5.,8.は具体的な応用例となる。特に8.では、それ以前の有限要素法を基礎としていた方法ではなく新しくスペクトル法を利用する方法を開発している。 以上の研究成果をまとめると、次のようになる。 1)行列固有値の精度保証付き計算については、その実用化を果たした。職人芸的な要素をサブルーチンとしてまとめたプログラムライブラリの構築も行なったので、汎用性という点でも有意義なものとなった。 2)偏微分方程式の解についての精度保証法についても、実用レベルに達し得たと考えられる。特に有限要素法を用いる場合の応用範囲が広がったこと・スペクトル法を利用する方法を開発したことが重要である。ただし、その適用にあたっては数学的にやや高度な部分を含み、専門家でない者にとって容易に利用できるとは言い切れない。このことは今後の研究課題としたい。
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