研究概要 |
符号長がn,次元がk,最小距離がdであるq元線形符号をq元[n,k,d]符号という。q元[n,k,d]符号が存在するようなnの最小値とdの最大値をそれぞれn_q(k,d)とd_q(n,k)で表す。n=n_q(k,d)またはd=d_q(n,k)であるようなq元[n,k,d]符号を最適な符号という。符号理論の主な目的は、与えられた整数k,d,q(またはn,k,q)に対してn_q(k,d)(またはd_q(n,k))の値を求め、最適なq元[n,k,d]符号を求めることである。今回(1998年度)の文部省科学研究費補助金(基盤研究(C)、研究代表者 濱田昇)による研究によって次の結果が得られたので報告します。次のページの11.研究発表の中の論文[1]において、3元[38,6,23]符号と3元[39,6,24]符号は存在しないことを示し「n_3(6,23)=39,d_3(38,6)=22,n_3(6,24)=40,d_3(39,6)=23」が成り立つことを示した。 (2) 論文[2]において、4元[293,5,219]符号,4元[289,5,216]符号,4元[277,5,207]符号は存在しないことを示し「n_4(5,219)=294,n_4(5,216)=290,n_4(5,207)=278」が成り立つことを示した。 (3) 論文[3]において、3元[79,6,51]符号は存在しないことを示し「n_3(6,51)=80」が成り立つことを示した。 (4) 論文[4]において、3元[231,6,153]符号と3元[204,6,135]符号は存在しないことを示し「n_3,(6,153)=232,n_3(6,135)=205 or 206」が成り立つことを示した。 (5) 論文[5]において、4元[240,5,179]符号,4元[243,5,181]符号,4元[244,5,182]符号,4元[248,5,185]符号は存在しないことを示し「n_4(5,179)=241,n_4(5,181)=244,n_4(5,182)=245,n_4(5,185)=249」が成り立つことを示した。 (注) 詳しくは、平成9年度〜10年度文部省科研費『符号理論と実験計画法の研究』の研究成果報告書を参照のこと。
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