研究課題/領域番号 |
09640298
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
|
研究機関 | 名古屋大学 (1999) 立教大学 (1997-1998) |
研究代表者 |
服部 哲弥 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (10180902)
|
研究分担者 |
山田 裕二 立教大学, 理学部, 助手 (40287917)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | くりこみ群 / フラクタル / 漸近一次元拡散 / 等方性の回復 / カイラルアノマリー / self-avoiding path / ゼータ関数 / 可解格子模型 / self-avoidingpath / 場の量子論 / 極限定理 / スケール変換 / 指数 / 非等方性 / 電気抵抗回路 / シルピンスキーカーペット / abc gasket / infinitely ramified fractal |
研究概要 |
本研究の短期的な目的は、くりこみ力学系の軌道の大局的構造の追跡という観点からフラクタル上の確率モデルの等方性の回復の研究を進めることであるが、究極の目標は、数理物理学、特に場の量子論におけるくりこみ群の方法を念頭に置いて、確率モデルの漸近的性質の解析手段の手がかりを見いだすことである。 本研究期間の主要な研究成果は以下の通りである。 1 Sierpinski gasket上の漸近一次元拡散に関するくりこみ群による解析を、abc-gaskets及びscale-irregular abb-gasketsに拡張した。これらは局所的に非等方な拡散が大局的に別の方向に一次元的に拡散するという意味で等方性の回復が起こらない例、および、完全な自己相似性を欠く例である。同様の解析を、より難しいinfinitely ramified fractalの典型例Sierpinski carpetの非等方拡散に適用して等方性の弱い回復を証明した。 2 場の量子論の特徴的な数理現象としてのchiral U(1)anomalyを第一原理から導出した。Wilson項を持つ格子場の量子論の連続極限として厳密に証明したのは世界で初めてである。 3 Y.Kasaharaによるタウバー型定理を援用して独立確率変数列の重み付きの和に関する極限定理を導き、これをゼータ関数の値分布の具体的漸近評価に応用した。 4 2N-2個の実バラメーターを持つface modelに対するYang-Baxter方程式のelliptic solutions,およびこのface modelとBelavinのZ_N-symmetric vertex modelのintertwining relationを得た。
|