研究課題/領域番号 |
09640323
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高原 文郎 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20154891)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 活動銀河中心核 / 相対論的ジェット / 電子陽電子対 / 粒子加速 / 降積円盤 / ガンマ線天文学 / 電波銀河 / ブラックホール / 高エネルギー天文学 / 衝撃波 |
研究概要 |
活動銀河中心核や銀河系内部ブラックホール候補天体の一部にみられる相対論的ジェットの物理的性質とその加速機構について理論的な検討を行った。 1. ASCAで観測された多数のブレーザーについて、多周波同時観測データを使ってジェットの物理状態を推定し、ジェットでは相対論的電子が磁場を凌駕した状態にあることを確認した。また、ジェットの組成は電子陽電子対が主である可能性が高いことを論じた。 2. 輻射場によるジェットのバルクな加速機構を定量的に検討した。トムソン散乱による場合に、ローレンツ因子を3以上まで加速するために必要な輻射場の非等方性を明らかにした。シンクロトロン吸収による場合には、ジェット内の磁場や電子のエネルギーが最も適切な場合には、電子陽電子対からなるジェットはローレンツ因子が100程度まで加速されうることを示した。しかし、光学的厚さの効果を考慮すると、大きなローレンツ因子を持った部分の全運動エネルギーはエディントン光度の1%以下でしかない。 3. 高温降積円盤中での電子陽電子対平衡を、円盤からの対の逃散も含めて一層近似のもとで解き、降積率が大きい場合には円盤で散逸されたエネルギーの大部分が対の内部エネルギーと運動エネルギーに転化することを示した。電子陽電子対は高温イオンからクーロン衝突により相対論的な温度まで加熱され、自らの圧力勾配で加速されジェットを作ることになる。この機構は本研究で新たに発見されたものであり、重力エネルギーの解放とジェット形成との関係を具体的に結びつけた点で、意義が大きい。
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