研究課題/領域番号 |
09640337
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
米谷 民明 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10091521)
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研究分担者 |
加藤 光裕 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (80185876)
風間 洋一 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60144317)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 量子重力 / 超弦理論 / 場の理論 / 行列模型 / 統一理論 / 重力場 / 超対称性 / ブラックホール / 一般相対性理論 / 弦理論 / 大統一理論 / 場の量子理論 |
研究概要 |
1 時空の不確定性原理の定式化 米谷は10年以上前に超弦理論における時空の短距離構造を特徴づける一般的指導原理として、「時空の不確定性関係」を提唱した。最近の超弦理論の発展により、この考え方の正しさがますます明らかになってきている。今年度は、この原理の基礎をさらに固めるため、弦の高エネルギー散乱、および量子ブラックホールの力学におけるスケールの特徴づけを調べ、いずれにおいてもM理論のスケールが重要な役割を果たすことをつきとめた。これらの結果を含む、総説的な論文を現在準備中である。2 非可換幾何学との関係 一方、加藤は、弦理論の非摂動的な定式化を探るため、非可換時空の立場から研究を進めた。今年度は特に、D-braneと弦の相互作用を記述する境界状態を、D-brane側の非可換性をフルに取り入れて構成する事により、世界体積上の非可換性とそれが埋め込まれている外部時空の構造の間の双対的な関係を明らかにした。また、外部B場に由来する非可換性を、開弦と同等であることが知られている非局所的点粒子の理論においてどのようなメカニズムで発現するのかも研究中である。3 D-braneの力学と超対称性 風間は前年度、米谷およびJevickiとともに行った拡張された共形不変性の研究に引き続き、Matrix理論におけるD粒子の有効作用の決定に対する対称性の役割についての研究を行った。拡張された共形対称性のみでは一般の軌跡に対する有効作用を決定することができないことを明確にした後、超対称性の解析に取り組み、有効理論における超対称変換が直接導ける形で超対称Ward恒等式を導いた。これらの成果は近日発表する予定である。4 拡張されたAds/CFT対応 米谷は、拡張された共形不変性を根拠として、行列理論の相関関数と10次元超重力理論との間に拡張されたAds/CFT対応関係が存在すべきことを提唱し、大N極限の行列理論の2点関数を計算することに初めて成功した。その結果は、いわゆるholographyの性質と行列模型の11次元ローレンツ不変性との両立可能性を考察するうえで重要と思われるある種のscreening機構が存在することを示唆している。5 不安定D-ブレーン系における超対称性 D-ブレーンはいわゆるBPSの性質があるため、超対称を持った理論で通常記述できる。しかし、D-ブレーンと反D-ブレーンが共存する系や、Ramond-Ramond電荷を持たないような不安定な系では超対称性は少なくとも明示的には存在しない。米谷は、このような系を含む一般の10次元開弦理論、すなわち、GSO射影を行わないような系において、N=2の超対称性が自発的に破れた相として存在していることを初めて具体的に示すことに成功した。
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