研究課題/領域番号 |
09640467
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性一般(含基礎論)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小田垣 孝 九州大学, 理学部, 教授 (90214147)
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研究分担者 |
松井 淳 九州大学, 理学部, 助手 (10274424)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ガラス転移 / トラッピングモデル / ノンガウシアニティー / 過冷却液体 / 分子動力学シミュレーション / 速い緩和 / 回転緩和 / プラスティック結晶 / 位相空間の分離 / ガラス化 / ソフトスフェア-系 / 分子動力学シュミレーション / 感感受率 / 速い緩和過程 / ノンガウシアンパラメーター / Cole-Cole図 |
研究概要 |
1. 分子動力学シュミレーションによりソフトスフェアー系の過冷却状態における緩和を従来にはない広範囲の波数・振動数領域で解析し、速い緩和が存在することを初めて明らかにし、その緩和モードの特徴を明らかにした。過冷却状態からガラス移転点近傍に至る温度領域において、ダイナミックスの特徴的な空間一時間スケールを求めた。 2. 二つの緩和モードと振動モードからなる理想三モードモデルを提案し、その緩和関数の特徴を明らかにした。 3. 時間の関数として定義されるノンガウシアニティーのピークが、存在する運動モードによる平均二乗変位が交差することによって生じることを示し、ノンガウシアンパラメーターが二つのピークをもちいることを示した。 4. 振動数領域におけるノンガウシアンパラメーターの導入を行い、トラッピングモデルに基づいてガラス転移点以上にある温度においてダイナミックスに明確な変化が見られること、ガラス移転点近傍の遅い緩和は、デバイ緩和に従う領域の不均一な分布によるものではなく、全系の緩和そのものがデバイ緩和から外れていることを明らかにした。 5. 二原子分子からなるソフトスフェアー系のシュミレーションを行い、回転緩和と並進緩和の分離過程を考察し、並進運動の方がよりストレッチされた緩和になることを示した。 6. 確率模型を用いてプラスティック結晶の回転緩和の解析を行った。シアノアダマンタンで見られる回転ガラス転移が、構造ガラス転移におけるフォーゲル・ファルチャー温度に対応するという強い示唆を得た。
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