研究課題/領域番号 |
09640478
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理学一般
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
新田 英雄 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50198529)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 相対論的粒子 / X線放射 / コヒーレント放射 / チャネリング / インコヒーレント放射 / 遷移放射 / 共鳴遷移放射 / 回折遷移放射 / X線回折 / パラメトリックX線 |
研究概要 |
平成10年度の研究に引き続き、チャネリング条件下でのパラメトリックX線放射(以下PCR:Parametric Channeling Radiation)の理論を展開し、また本補助金によって購入したワークステーションにより詳細な数値計算を行い、定量的な知見を得た。その強度はパラメトリックX線放射(PXR)よりも10倍ほど強力であり、また線位置は概算公式によって決定される値から少しずれることが明らかとなった。また、PCRの偏光方向は、面チャネリング状態で直線変更した仮想光子が回折される放射であるということを反映して、PXRとは明確に異なることが明らかとなった。以上、PCRの理論的研究はその主な性質をすべて明らかにしたことにより一通り終了し、現在論文を準備中である。 次に、回折遷移放射と共鳴回折遷移放射の理論的研究を行った。これは主に広島大学のグループによるKEK田無で行った実験であるSi単結晶薄膜を周期的に配列した標的からのコヒーレント放射(業績参照)を説明するためのものである。本研究者によって用いられてきた半量子論的アプローチにより、自発放射型の計算が可能になった。数値計算の結果、実験値を良く説明する膜数依存性を得ることができた。これは1999年春の日本物理学会(広島大学)で発表する予定である。 また、コヒーレント放射であるチャネリング放射の理論では説明できなかった1.3GeV電子線からの1.044GeVガンマ線放射の入射角依存性が、結晶原子の熱的変位によるインコヒーレント制動放射によるものであることを、コンピューターシミュレーションによって定量的に明らかにすることができた。
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