研究課題/領域番号 |
09640492
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理学一般
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
藤井 保憲 日本福祉大学, 情報社会科学部, 教授 (60012308)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 宇宙論 / 宇宙定数 / 散逸構造 / 物理定数の時間依存性 / カオス / フラクタル / アトラクター |
研究概要 |
宇宙定数問題 宇宙定数の研究の継続として、2つのスカラー場の系の解の示すふるまいを詳細に調べた。特にそれが初期値に敏感に依存することを系統的に調べ、ある種の「地図」の作成を目指した。いまだに中間的な段階にあるが、引続き進行中である。それがカオスとの関係で、新しい形の散逸構造の様相を示すことに関する論文が出版された。さらに、最近の宇宙論の観測的な研究から、「小さいが有限な宇宙定数」の現実性が急速に高まりつつある。それに対応るために、場の理論の量子効果から生ずる宇宙定数についても、研究を始めた。 定数の時間依存性 密接に関連した主題として、物理定数の時間依存性に関しても研究した。特にOklo現象に関してShlyakhterが1976年に行った研究の再解析を実行した。これは、原子力研究所や広島大学等の原子核物理、地球化学の専門家らの協力も得て、極めて精密な研究となった。その結果、新しいデータに基づいて従来よりもはるかに信頼性の高い結果が得られ、強い相互作用の結合定数に関してShlyakhterが得ていた〜10^<-19>y^<-1>という厳しい上限値が本質的に正しいものであることを確認した。この研究の過程で、Oklo現象の研究分野特有の「有効」断面積に関する議論があり、また、Damour and Dysonの研究で曖昧であった点をさらに改善するなど、この分野の今後の研究にとって重要な結論が得られた。論文は現在投稿中である。
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