研究課題/領域番号 |
09640512
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
青木 茂 (2000) 国立極地研究所, 南極圏環境モニタリング研究センター, 助手 (80281583)
土井 浩一郎 (1997-1999) 国立極地研究所, 南極圏環境モニタリング研究センター, 助手 (80290873)
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研究分担者 |
小澤 拓 国立極地研究所, 極地研究所, COE研究員
澁谷 和雄 極地研究所, 南極圏環境モニタリモニタリング研究センター, 教授 (80132710)
青木 茂 国立極地研究所, 南極圏環境モニタリング研究センター, 助手 (80281583)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 合成開口レーダ / 地形標高モデル / 人工衛星 / 干渉SAR法 / 干渉縞 / 氷床 / クランディングライン / GPS / 干渉合成開口レーダ / ERS-1 / 2 / 干渉画像 / 棚氷 / グランディングライン / 干渉SAR / 地形標高データ / JERS-1 / 地形縞 / 変動縞 / 3パス干渉法 |
研究概要 |
本研究は、人工衛星SARデータを用いてアクセスの困難な遠隔地の地形モデルを作成し、GPSなどの独立な手法により、得られた地形モデルの精度検証を行なうことを目的とした。 日本南極地域観測隊が活動するリュツォ・ホルム湾周辺の大陸氷床から沿岸露岩域で得られた人工衛星SARデータに3パス法を適用し、同地域の地形モデルを作成した。GPS等による観測結果を基準として、最新のグローバル地形モデルと比較したところ、一桁程度精度のよい地形モデルが得られることがわかった。一方で、3パス法の適用可能なデータが常に得られるわけではないことや、変動の大きい地域では地形データを復元できないといった問題点を明らかにした。 基盤に着底している氷床域と海洋に浮上している棚氷との境界域(グランディングライン)は地形モデルの境界線を与えるが、この境界地形の精密な導出を目的として干渉SAR法を適用した。リュツォ・ホルム湾西方のボードワン棚氷を対象として、鉛直変動の空間的な相違からグランディングラインを検出することに成功し、これをトレースして精密な空間分布を求めることができた。また、得られた鉛直変動は、海洋潮汐モデルと大気圧の影響を考慮した鉛直変動とよく一致した。 棚氷域や定着氷域など急激な変動を伴う対象に対する現場検証間測手法を確立するため、海氷上と大陸地殻上でGPS観測を行ない、その有効性を調べた。独立な観測による比較から、GPS干渉測位により求められた海氷の鉛直変動は、海水位の変動を1〜2cmの精度で捕らえていることが示された。 SAR干渉法を適用できる地域は広く、本研究によって遠隔地域の地形データを取得に威力を発揮しうることが明らかになった。地上検証点としてGPSを効率的に利用することにより、氷床部のみならず棚氷部を含む雪氷域全域における地形モデルとその変動のより精密な把握が可能になるものと期待される。
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