研究課題/領域番号 |
09640520
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
気象・海洋・陸水学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
日比谷 紀之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (80192714)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 内部波エネルギー / エネルギーカスケード / 非線形相互干渉 / 乱流拡散 / 海洋大循環モデル / 鉛直拡散パラメータ / 近慣性内部波 / 中緯度低気圧 / 内部波スペクトル / 非線形干渉 / 乱波拡散 / 近慣性流 / 倍慣性周波数 / 中・深層 |
研究概要 |
数値モデルで再現される熱塩海洋大循環のパターンやその強さは、モデル内で仮定される鉛直拡散パラメータKvの値に依存して大きく変化する。最近の研究結果によれば、観測されるような循環量を再現するには温度躍層の下部でKv〜1.0cm^2/sが必要とされているが、実際の海洋観測で得られる乱流拡散の値はこれよりはるかに小さくKv〜0.1cm^2/sの程度である。 Gregg(1989)は、乱流消散率は鉛直波長約10mの近慣性鉛直シアーの大きさでスケーリングできるという結果を観測から得ている。海洋中では、内部波の非線形干渉(P.S.I.)に伴うエネルギーカスケードが働くため、この鉛直シアーの強さは鉛直低波数・周波数ω〜2f(f:慣性周波数)のエネルギーレベルと連動して変化する(Hibiya et al.,1998)。これは、鉛直低波数・周波数ω〜2fの内部波エネルギーの時空間分布という、より把握しやすい情報から、乱流拡散率のグローバルなマッピングが可能となることを示している。 本研究では、北太平洋を例に、大気擾乱により励起される鉛直低波数・ω〜2fの内部波エネルギーに注目することで、乱流拡散率の時空間分布に関する考察を行った。数値実験の結果、冬期に中緯度帯(30°N〜45゚N)を伝播していく低気圧により励起された鉛直低波数の近慣性波が南へ伝播し10°Nから15゚Nに達することで、その周波数がこの緯度帯の慣性周波数の2〜3倍となるため、内部波の非線形干渉(P.S.I.)が働き、乱流混合過程に効率的なエネルギー供給が行われることが示唆された。このような乱流拡散率の著しい時空間分布を考えると、主に夏から秋にかけて行われてきた乱流観測によるKv〜0.1cm^2/sという値は全球的代表値としては考えにくいことが推察できる。
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