研究課題/領域番号 |
09640531
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
超高層物理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
藤本 和彦 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (10022617)
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研究分担者 |
森下 伊三男 朝日大学, 経営学部, 教授 (40148200)
藤井 善次郎 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (10022724)
安野 志津子 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (30022586)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 宇宙線 / 太陽磁気雲 / 宇宙線嵐 / 前兆現象 |
研究概要 |
太陽フレアーが発生した後、2〜3日後に宇宙線強度が急激、かつ大きく減少する、すなはちフォーブシュ減少が起こる。このフォーブシュ減少は、太陽フレアーによって作られたIMF(惑星間磁場)ショックを前面に持つ大磁気雲が太陽風によって運ばれ、地球を通過することによって起こると考えられている。我々はこの磁気雲が地球に到達する2日も前から、地上で宇宙線強度をモニターするMuon望遠鏡が、惑星間空間磁場の方向を向いた時、前兆的にシャープな減少をすることを世界に先駆けて見出した。この宇宙線の前兆的減少は、IMFショックで惑星間磁場が強められているために惑星間磁場にそって色々なピッチ角で回転運動をしている宇宙線の中で、小さなピッチ角を持つ宇宙線のみがIMFショックを通過出来るために、地球から見ると惑星間磁場の方向からのビーム状の宇宙線の流れによって起こる事を突き止めた。 この宇宙線の前兆現象はビーム状の宇宙線の流れであり、従来の広角Muon望遠鏡(空間分解能±30°)では、現象をなまって見ているために見落としてしまうことが考えられる。幸い、東京大学宇宙線研究所と共同して、乗鞍岳に4.2×4.2m^2の面積の比例計数管を用いた狭角Muon望遠鏡(空間分解能±7゚)を平成9年に立ちあげ、表題の科学研究費(基盤研究(C2))によって、平成10年5月から完全な形の観測に入ることが出来た。この新しい観測の特に優れている点は、宇宙線の流れを、2次元マップ(21×21 bin 1binの空間分解能±7°)に現せることが出来るようになり、コリメートした(ビーム)状の宇宙線の流れを視覚的に観測し、その消長をダイナミックにみることが出来ることで、宇宙線の流れの時間的消長等、従来の観測方法では出来なかったことが出来るようになたことである。この観測結果の速報として、平成11年8月にアメリカのSalt Lake City,Utahで開かれる宇宙線国際学会にsubmitしている。
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