研究課題/領域番号 |
09640576
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
内田 悦生 早稲田大学, 理工学部, 教授 (40185020)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 溶存種 / 超臨界 / 熱水溶液 / イオン交換 / トリクロロ錯体 / 生成定数 / 玄武岩 / 陽イオン溶出 / 錫 / 岩石-水相互作用 / 超臨界熱水溶液 / トソクロロ錯体 / カドミウム / 鉛 / PbTiO_3 / PbS |
研究概要 |
熱水性鉱床の生成機構を解明する上で一つの重要な情報となる熱水中における金属の溶存状態を知るための実験をおこなった。金属の溶存状態を明らかにするために鉱物-塩化物水溶液間におけるイオン交換平衡に及ぼすNaClの影響を調べ、実験結果を熱力学的に解析した。実験は亜鉛、カドミウム、鉛、錫に対して行った。実験は主として、1kb、500〜700℃および0.5kb、600℃の超臨界熱水条件下で行った。実験における塩素濃度は2Mとした。実験には、コールドシール型の高圧反応容器を用いた。 実験の結果、いずれの金属も実験条件下では主として中性溶存種またはトリクロロ錯体として存在することがわかった。また、実験結果を熱力学的に解析することによりトリクロロ錯体の生成定数を求めた。以前に実験を行って求められた鉄、マンガン、コバルト、ニッケルに対するトリクロロ錯体の生成定数も考慮に入れ、イオン半径とトリクロロ錯体の生成定数の関係をプロットしたところ、マンガンとカドミウムの間に最大値を有する放物線が得られた。しかしながら、この関係が何を意味するのかに関しては今のところ不明である。 上記実験結果は、金属が高温・低圧条件下においてトリクロロ錯体を生成しやすく、溶解度が上昇することを示したが、このことがより複雑な系でも成り立つかを調べるために、玄武岩を用いて2MNaCl水溶液による金属の溶出実験を行った。実験は、1kb、300〜800℃および600℃、0.5〜1.0kbの条件下で行った。その結果、鉄、マンガン、コバルト、ニッケル、亜鉛は高温・低圧条件下で熱水溶液中に溶出されやすいことが確認された。
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