研究課題/領域番号 |
09640619
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
井口 洋夫 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 名誉教授 (00100826)
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研究分担者 |
鈴木 修吾 筑波大学, 物質工学系, 講師 (90241794)
中原 祐典 都城工業高等専門学校, 教授 (80044543)
市村 憲司 熊本大学, 理学部, 教授 (00151481)
薬師 久弥 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (20011695)
緒方 啓典 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (10260027)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 水素 / フラーレン / 有機超伝導体 / C_<60> / 三元系化合物 / シトクロム / 超伝導 / ナトリウムドープC_<60> / 粉末X線回折 / リ-トベルト解析 / 相転移 |
研究概要 |
平成9年度においては、水素を含む3成分系有機超伝導体(Na-H-C_<60>)の試料合成において、超伝導を示す試料と超伝導を示さない試料ができてしまうが、超伝導を示さない試料を超伝導試料に変換する方法を確立した。また、超伝導相及び非超伝導相の構造をリートベルト解析により明らかにした。さらに、Na-H-C_<60>が水素ガス、重水素ガス、ヘリウムガスなどを吸蔵することを見出し、それを特許として出願した。 平成10年度においては、超伝導相に対してリートベルト解析から得られた原子座標を使って電子状態の計算を行い、水素は単なるスぺーサーではなくその原子上にも伝導電子が存在し、系全体の電子状態(特に、超伝導性)に関与していることを明らかにした。さらに、この3成分系の範囲を広げて、K-H-C_<60>及びNa-NH_2-C_<60>の有機超伝導体を作成した。(KH)_3C_<60>はK_3C_<60>よりも大きな格子定数をもち、昇温脱離、^1H NMRの実験から水素が格子の中に含まれていることを確認した。さらに興味ある結果として、(NaH)_<4-x>(KH)_xC_<60>(x=0.1,0.5,1,2 and 3)も超伝導を示す上、きわめて安定な超伝導体を作ることを見い出した。これによって、水素を含む3成分系有機超伝導体を大量に作ることが可能になり、水素の存在及び挙動の解析するための中性子回折の実験の準備が整い、今後の本研究の発展に大きな進展をみることができると判断している。 これらの結果は水素還元によって異常な伝導性を示す嫌気性電子伝導物質シトクロムc_3(分子量13,955)の電導機構の解明に役立つと判断し、その研究を続行している。
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