研究課題/領域番号 |
09640657
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
亀田 恭男 山形大学, 理学部, 教授 (60202024)
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研究分担者 |
臼杵 毅 山形大学, 理学部, 助教授 (70250909)
植村 治 山形大学, 理学部, 教授 (30007166)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 水素結合構造 / X線回折 / 中性子回折 / 同位体置換法 / 赤外吸収スペクトル / Isotropic Raman スペクトル / 濃厚酸水溶液 / ATR法 / Isotropic Ramanスペクトル / 分子間水素結合 / 差スペクトル法 / 部分構造因子 / O-D伸縮振動 |
研究概要 |
濃厚な無機酸水溶液中において、オキソニウムイオン(H_3O^+)は隣接する水分子との間に非常に強い水素結合を形成しており、通常の水溶液とは異なる特有の水素結合ネットワークが存在する。本研究では、x線回折、中性子回折、Isotropic Ramanスペクトルおよび赤外吸収スペクトル等の実験手段を用いて、濃厚なHCl、HNO_3およびH_3PO_4水溶液の構造解析を行なった。H/D同位体置換法中性子回折実験から、21mol%HCl水溶液中のH-H、X-HおよびX-X(X:O,Cl)部分構造因子を求め、最小二乗法解析により溶液中の分子間水素結合構造に関する新しい知見を得た(Bull.Chem.Soc.Jpn.,71,1305(1998))。さらに、HClおよびHBr水溶液中の最近接分子間構造の組成依存性をX線回折データから検討した。H/D同位体置換法中性子回折を36mol%HNO_3水溶液に対して適用し、溶液中の部分構造因子を導出する事ができた。今回導入したFT-IR装置を用いて、濃厚なHCl、Zn(ClO_4)_2およびNaClO_4水溶液中の近赤外領域(透過法)および基準振動領域(ATR法)におけるカップリングしていないO-D伸縮振動バンドの観測および二重差分法による解析を行なった。19mol%HCl溶液中でH_3O^+に隣接しているHDO分子のO-D伸縮振動バンドをν〜2400cm^<-1>に見出した。さらに、X線回折および低波数Isotropic Ramanスペクトルより濃厚水溶液中におけるNa^+の水和構造の解析も行なった(Bull.Chem.Soc.Jpn.,71,2769(1998))。
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