研究課題/領域番号 |
09640663
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
徐 元善 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30242829)
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研究分担者 |
鈴木 豊 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60023214)
桑原 勝美 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (40023262)
河本 邦仁 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30133094)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 炭化ケイ素 / 相転移 / 積層欠陥 / メカニズム / 粒成長 / 炭素還元法 / 転位 |
研究概要 |
本研究ではβ-SiC単結晶を用いて3C→6H相転移実験を行い、新しいメカニズムを創成すると共に積層欠陥、出発原料の形状、不純物が相転移に及ぼす影響を調べることを目的として研究を行った。 (1) 既存相転移メカニズムの検討と問題点 これまで炭化ケイ素の相転移メカニズムには様々なメカニズムが提案されてきたが、実験的証拠の不足で今一つ解明されていない状況である。近年の高分解能電子顕微鏡を含む分析方法の発展と単結晶作製技術の発達は、我々に炭化ケイ素の相転移メカニズムと相転移に影響を及ぼす因子を明らかにする機会を与えられたと考えられた。 (2) 相転移に影響を及ぼす因子の解明 炭化ケイ素の相転移には積層欠陥密度、不純物の濃度、出発物質の形状などが密接な関係を有するから注意深い実験が必要となる。積層欠陥密度が高い試料からは3Cから4Hを経由して6Hに相転移が起こった反面、積層欠陥密度が低い試料の方は3Cから6Hに相転移が直接起こった。積層欠陥は3Cから4Hへの相転移の核として働いたと考えられた。 (3) 新しい相転移メカニズム 周期的にある層の1/6a〓[211]転位と、それと連続する層の歪みと1/6a〓[211]転位によって3C-SiCはすべり面を中心に双晶を形成する。これがSiCの3C→6Hへの相転移の主たるメカニズムである。連続する二層の転位は、全体的なshearが発生する特定のhabit planeや連続する三層以上のglide planeを形成しなくても結晶全体で容易に発生すると考えられた。
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